あなたと私が夫婦だとします。
私は出世のことで、頭が一杯です。
あなたは、美しいボディを手に入れることに必死です。
このとき、私達の間に関係は存在するでしょうか?
『それは僕の家庭で起こっていることだけど、
何も問題を感じていないし不満はない。
妻とは同じベッドで夜を共にするし関係はいたって良好だよ』
多くの人はこのように思うかもしれません。
しかしそれでも、筆者は問い続けます。
それは本当に関係と呼べるのでしょうか?
日中は別々の方向を向いて生活し、
夜はSEXという共通の快楽を満たします。
私達の行為の中心にはいつも、自己が鎮座しています。
各々が各々の野心・夢・目標・欲望でいっぱいで、
それに沿って行動します。
夜は両者の「わたし」の求めるものが一致したというだけで、
常に両者の「自己」が存在するのです。
利己的なとき、私達の間には必ず分裂・亀裂が生じます。
私が北に向かい、あなたは南に向かって走るなら、
両者は必ず衝突しませんか?
私はデートしたい、あなたは家で野球を観たいなら、
両者は衝突しませんか?
お互いがお互いの「わたし」を大事にする限り、
両者は衝突するのです。
そして絶え間ない喧嘩で、私達は疲弊します。
喧嘩ばかりするのは相性が悪いから運命の相手じゃないからだと、
お互いを納得させて別れるかもしれません。
相手さえ変われば上手くいくとばかりに、
新しい相手と再婚するかもしれません。
けれど内部の利己性をそのままに、上手くゆくはずがありません。
自分のことばかり考えているあなたが変わらないのに、
衝突しないはずはないのです。
自分のことを考えている限り、
相手が誰であっても両者の間の分離・衝突は避けられません。
この事実を見るとき、私たちは自らの内部を発見し始めるのです。
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