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「僕は真理を体験した」
「ようやく悟りを開いた」
誰かがこう言うなら、その人はそうしてはいない。
一体どうして彼は知らないものを認識できたのか?
真理とはどういうものか知らなくて、
なぜそれが真理だと分かったのか?
真理を「認識できた」ということは、
彼は知っていたということになる。
真理を体験した聖者の話や本で
「真理とは○○のようなもの」と知っていたから
『僕は真理を体験した』と言えたのではないか?
であれば、それは既知のものであるから真理のハズはない。
真理は時間を超えたもの、有限を超えたもの、
思考を超えたものであるので、
あなたが認識できるハズがない。
私達は自らの思考が作り出した真理という概念や像を見て、
『お~これが真理か!』というのだ。
自分が監督した映画を観て、
「こんな素晴らしい映画はこれまで出会ったことがない」
と言うようなものだ。
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