断片的な知識:心理的知識は不要なばかりか危険

2019/02/28

思考

t f B! P L






どんな知識にも限界があります。

どんなことにも完全な知識というものはありません。

人は宇宙に関して莫大な知識をもっていますが、
宇宙に関しての完全なる知識を
得ているわけではありません。




知識には限界があります。

知識は付け足されたり削られながら、
常に更新されます。

付け足され得るもの、削除され得るものは、
完全ではありません。

しかし人は不完全の知識で、現在に対処します。

現在は固定されたものではないのに、
知識という死物で対処しているのですから、
そこには必ずズレや矛盾、摩擦が生じます。

ものさしのように限りのあるものは、
限定されたものしか測れないので、
限定されたものしか理解できません。

私たちの内部をものさしで測れないように、
現在〈いま〉を知識によって掴むことはできないし、
知識によって人を理解することはできません。

死物である知識で、
生身の人間を理解することはできません。




知識には知識のふさわしい場所がありますが、
心理面においての知識は毒でしかありません。

どうしてかというと、
有限の知識が無限なる神を創造し、
有限の知識が永遠の魂・真我を作り出し、
断片的な知識が人を人を分離したからです。

知識がもたらしたのものは何でしょう?

人間と神という永遠に交わることのない二元性を作り出し、
人間は神を求めては内側でひどく葛藤し、
外側で争います。

分離のあるところには必ず対立が生まれ、
宗教戦争はその顕著なるものですが、
この分離は知識がもたらしたのです。

知識はそれ自体に限りがあるので、
それがもたらすものは必ず限定され、
断片的なものなので、
他と必ずぶつかります。

知識は必ず分離・衝突・葛藤をもたします。




あなたが知識の構造を理解すると、
過剰に知識に頼ることはなくなり、
必要なときのみ用いるようになります。

ですので知識が何をもたらしてきたかを、
あなた自身でしっかり調べましょう。

そして人と関わるとき、
自然や動物と関わるときには、
知識が働かないようにしましょう。

そうしなければ私たちは既知のものとしか関われず、
刻々と変わりゆく人間や自然と、
関わることはできません。

関係においても知識が重要な位置を
占めるということはありません。

関係において大切なのは、
相手を注意深く観察することであり、
知識はこの観察を邪魔するので、
関係において知識は有害なものです。





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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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