セルフイメージを疑う

2019/02/05

イメージ 概念 関係 実践 理解 洞察 事実

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自己イメージがあるかぎり、
私たちは誰とも関係をもつことはできません。

これは受け入れがたい事実ですが、
恋人がいようと旦那様がいようと子供がいようと、
あなたが自己イメージをもつかぎり、
そこに真の関係はありません。

そこに愛は、存在しません。

否定する声が聞こえてきそうなので早速、
自己イメージにはどのようなものがあるか、
それが何をもたらすか、
一緒に見ていきましょう。





自己イメージ・セルフイメージ



自己イメージには.....

  • 偉大な私
  • 経験を積み上げてきた私
  • 知識豊かな私、仕事のできる私、成績優秀な私
  • 正義感の強い私、意志の強い私
  • 何でも最後までやり遂げる私
  • 中途半端な私
  • 仏教徒の私
  • 自分は選ばれた民だ
  • 品のある私
  • 日本人としての誇りがある私
  • 人気者の私、異性にモテる私
  • 才能ある私、美的感覚に優れた私
  • 人に優しい私、寛大な私、ワガママな私
  • 徳を積む私、修行に励む私
  • 奉仕をする優しい私
  • 困難を乗り越える力のある私
  • 積極的・消極的な私、人見知りな私
  • 親・子供を大切にする私
  • きれい好きな私
  • 肌に自信がある私、スタイルの良い私、
  • 面白い自分、面白くない私、ダメな私





傷つくのは自己イメージである



私たちが相手の言葉に傷つくとき、
私たちの築き上げた自己イメージが、
傷つくのではありませんか?

友達が突然家に来て
「部屋、散らかってるね」と言われると、
きれい好きな私、というあなたの自己イメージが
傷つくのではないでしょうか?

「意地悪だね」と言われたら、
優しい自分という、あなたの自己イメージが、
傷つくのではありませんか?





自己イメージがなければ傷つかない



自己イメージなんてもってないよ、
とあなたは言うかもしれません。

自己イメージをもたない時、
あなたが傷つくことはありません。

相手の言葉と異なるイメージを、
自分自身に対して持っていないので、
あなたが相手の言葉に反応することはありません。

それは空中に、矢を放つようなものです。

矢は空中を舞うだけで、
あなたに刺さることはありません。





自己イメージが関係を築くことを阻む



自己イメージをもっているかぎり、
私たちは他者と関われません。

あなたと私が友達だとします。

私もあなたも自己イメージをもっています。

このとき私たちには、
イメージ同士の関わりしかありません。

そこには血の通った関係は存在しません。

自己イメージをもっているかぎり、
私はそのイメージを通してしか、
あなたを見ることができませんから、
本当のあなたを理解できません。

私がムスリム教徒であれば、
あなたの態度や言動を、
ムスリム教徒の規律に基づいて判断するので、
実際のあなたを知ることはできません。

日本人として、
他の国の人と接するときも同じです。

あなたが相手の礼儀やマナーを、
日本人の観点から見るなら、
相手のことを理解することはできません。

日本人としてのあなたの観察が、
ありのままの相手を理解するのを邪魔します。





イメージ作りを止めよう



親が自己イメージを持っているかぎり、
子供のイメージを作り上げてしまいます。

あなたは自分のイメージを通してしか、
子供を見ることができないので
その子をありままに見ることはできません。

あなたの目に映る子供は、
あなたの築き上げたイメージであり、
あなたは子供ではなく、
子供のイメージと接します。

ですからあなたが子供や恋人、両親を、
どんなに愛していても、
それはロマンチックで感傷的な気持ちであり、
実際には何の交わりもなく、
愛が存在することはありません。

この事実をはっきりと見て、
イメージ作りを止めなければなりません。

さもなければ私たちは誰とも関わることなく、
関係から生じる愛情を、
知ることもできないのです。


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鋭敏な精神だけが答えを見出す



しかし人は、自己イメージを持たないで
生きることは可能でしょうか?

自己イメージを持ち続けてきた私たちには、
その答えはわかりません。

私たちにわかるのは、
イメージがあるかぎりそこに真の人間関係はなく、
傷つくということだけです。

それしかわからないので、
私たちはその事実と共にいます。

こうして自分が傷つくとき、
自分がまだ自己イメージを
捨てきれていないことに気づきます。

これまでは傷つけた相手を、
憎んだり軽蔑していましたが、
イメージの構造を理解した今、
傷つくのは自分が作り出した、
自己イメージが原因だわかります。

なので相手の言葉にいつまでも、
動揺することはありません。

このように自分の内で起こっていることに、
気づいている精神だけが
「イメージなしに生きることは可能か」
という問いの答えを見出すことができるのです。





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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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