口癖が「私、バカだから」となっている人へ

2021/04/05

気づき 観察 思い込み 条件付け 理解 洞察 事実

t f B! P L

2021/08/01更新

「オレ、バカだから」というのが口癖の友達がいます

彼とは25年の付き合いになりますが
ずっとこう言い続けています

あなたにも口癖になっていることは
ありませんか?

今回の記事では…

 人はなぜ同じことを繰り返すのか
 殆どの人はなぜ変わらないのか
 どうすれば口癖は止められるか

      を明らかにしていきます

口癖が「バカだから」となっている人


あなたにもよく言う口癖はありますか?

あるとしたらなぜそうするのでしょう?

「25年同じこと言ってるよ」
こう指摘されたらゾッとしませんか?

しますよね、早く言ってよ!ってなりますよね?

ここからはなぜ人は同じことを繰り返すのか
見ていきましょう

なぜ同じことを繰り返す?~その1~


なぜ『口癖』になってしまうのでしょう?

それは…

溝を作ると雨水はそこを流れやすくなるように
ひとたび思考パターンが出来上がると
私たちは同じ思考、同じ言動を
繰り返すようになるからです

このことを頭では理解しても
つい繰り返してしまうのは
繰り返しながら生きることの怖さ
殆どの人が十分気づいていないからです

ここのところを話し出すと長くなるので
関心のある方はコチラ↓をお読みください

※『過去から自由になって〈いま〉を生きる
 『習慣はその危険を見ることで止められる

なぜ同じことを繰り返す?~その2~


具体的に見ていきましょう

なぜ「オレ、バカだから」という彼の口癖は
25年間、変わらないのでしょう?

想像してください

もし彼が現在バカじゃなかったら
「オレ、バカだから」という言葉が
口をついて出ると思いますか?

何が言いたいかというと…

「オレ、バカだから」と言い続けるもう1つの理由は
口ではバカだと言いながらその自覚がないから
何のアクションも起こさず、よって自分で感じている
バカな部分は相も変わらずあり続け、口癖も
変わらない、のです

彼は「バカだ」と決めつけただけで
バカな部分をちゃんと見ていません

愚かな自分と向き合わないから
愚かさは相変わらず彼とともにいつづけ
自分をバカだと言い続けることになるのです

もう少し詳しく見ていきましょう

※『心は理解すると変わる
 『見つめるとき心は変わる
 

気づきは変化をもたらす


彼が自分自身のバカな部分を自覚して
~気づいて~いるとします

本当に自覚していて本気で
どうにかしたいと思っているなら
欠けている分野について学ぶといった
何かしらの行動をとるはずです

どういうことかというと…
バカであることに気づくと
行動がもれなく付いてきます

そしてその行動により
彼が言うところの「バカ」は消滅します

欠けている部分が学びによって
補われるわけですから
彼は「バカ」ではなくなります

上手く説明できているでしょうか?

バカであることを自覚していれば
彼は何かしらの行動を起こすので
自分のことを「バカ」だと言い続ける
ことにはならないのです

学ぶ緊急性・必要性を感じないということは
バカだという自覚がない証拠です

愚かさを一掃すれば「バカ」ではなくなる


先ほど【彼の言うところのバカ】という表現を
しましたがこれについて説明させてください

殆どの人が「バカ」という言葉を
知識が乏しいという意味で使うので
知識がないからバカだと思っている人は
それを増やすことでその思いは解消されます

つまり…

「私、バカだから」という口癖は知識を増すことで
簡単に止められるのです

バカ≠知識がない


ただし【バカ=知識が乏しい】は間違いです

無知で愚かなのは利己性に支配されている人
自分自身について理解してない人であって
知識がある/なしは関係ありません

※『知識と英知の違い

知識の虚偽がわかるとそれを求めることはない


少し話が脱線しますが
殆どの人が思われているように
知識がない=バカだとしたら
私もバカということになります!

ただ私は知識の虚偽を理解しているので
知識を得よう、色んな情報を入手して
記憶しようとは思いません

また知識が乏しいからといって
劣等感を抱くことも自分のことを
バカだと言うこともありません

何が言いたいかというと…

自分のことをバカだと言う人は
知識があることを良いことだと思っていて
それに憧れを抱いているのではないかということです

なぜなら…

知識を良いものだと思っていなければ
知識不足の自分を卑下することはないからです

より多くの知識を吸収しようとする行為は
より多くのモノやお金を手にしようとする行為と
同じでその中心には必ず飢えたエゴがいます

何かを求める行為
何かで満たそうとする行為が
エゴの運動であることがわかると
知識であれ何であれ獲得しよう
求めようとする行為の愚かさがわかり
知識を貯めこもうなどとは思わなくなります

※『知識の正体
 『知識の危険を見る

結論に至ることの危険を見る


話を本題に戻すと…

「私、バカだから」というのが口癖の人は
自分自身について既に結論に至っています

結論に至るというのは最悪の行為です

なぜかというと…

自分のことにしても他人のことにしても
何らかの結論に至った時点でもうそれ以上
対象物を観察することも理解することも
できないからです

『いつ見ても空は同じ』と思っている人は
今日の空の青さに気づくことができないように
「バカだ」と結論に至っている人は
自分のことをもう理解した気でいるので
自らの愚かさを改めて見つめようなどとは
思いません

理解したと思い込んでいるものを
もっと突き詰めようと思う人はいません

というわけで結論に至ると
自己を見つめることはできず
自己観察ができなければ
当然自己理解も不可能なので
結論に至ることは非常に危険なのです

結論に至った人が変わることがないのは
自らの内側を徹底的に調べることをしないからです

※『結論に至ってはいけない理由
 『結論を手放して「わからない」から始める

結論に至ると変容は起こらない


ここまで注意深く読まれた方なら
友達の口癖がなぜ数十年も
同じままなのか理解されたことでしょう

彼は自分をバカだと結論づけただけで
自覚していません

自覚できてない愚かさが消えてなくなることは
ないですし、自覚してもない愚かさを
変えられる人なんてどこにもいません

鏡を見なければ寝癖のまま外出して
しまいかねないようにバカであるという
自覚がなければずっとバカであり続けます

「私、バカだから」と今も昔も言い続けて
いる人はただ単にそう言っているだけで
観察という鏡で内側を照らしてないので
変わることはありません

※『変わりたい人必見

知識には深刻な副作用がある


先ほどもお伝えしましたが殆どの人が
自分や他人を「バカ」と言うときには
知識がないことを意味しますが
知識を得ることはそんなに重要ではありません

むしろ知識を蓄えることによって
深刻な副作用が生じます

詳細についてはコチラ↓をお読み下さい

※『知識の危険
 『知識は人間関係を築くことを妨げる

知識と学びは違う


では知識を貯えずにどうやって
学ぶことができるのでしょうか?

それは…

 対象物を観察することによってです


例を挙げましょう

花についての知識がないからと
花の名称をひたすら覚えても
単なる知識の蓄積であって
花を理解したことにはなりません

花の名前を覚えることと
花を理解することは全く違います

花について学ぶためには
あるがまま観察するしかありません

つまり対象物をじっくり観察することが
知識を蓄積することなく理解する/学ぶ
ということなのです

※『絶え間ない学び

観察することの大切さ


私が人間関係に大きな問題を抱えているとします

そんなときは自己啓発本や心理学、
哲学や宗教書を手にとるのではなく
自らの内に深く潜ることが大切です

それは何故かと言うと
自らの内に深く潜ることなく
問題を解決することはできないからです

内に深く潜るとは自分自身の思考、
感情を見つめることです

こうすることで自己について
書物を通してより多くのことを学べます

自分自身について理解することは
他の人、いや人間全体について
理解することになるので
人間関係でつまずくこともなくなります

※『人間関係に必要なのは細心の注意・観察である

バカはこうして一掃される


友人のケースでお話すると
今まで考えもしなかったことや
意識を向けてこなかったことが
沢山あることに気づいたなら
「オレ、バカだから」と言って
ごまかしたり会話をお終わらせようと
するかわりに、これまで無関心だった
ことに光をあてると無知は一瞬で
消えてなくなります

注意を払うことによって無知は
退治できるのです

すると…

劣等感の原因であった無知が
一掃されることにより
「オレ、バカだから」という
言葉も口にしなくなります

※『自己理解は自己観察によって生まれる

まとめ


 ●「私、バカだから」というのが口癖の人は
   バカだという自覚がないから言い続けている
 ●自覚があれば必ず行動にあらわれる
 ●「バカだから」という口癖をやめる
  第一歩は自分の愚かさに気づくこと
 ●殆どの人が変わらないのは
  自分のことを理解してないから
 ●理解するには観察が不可欠
   (自己理解には自己観察が必須)
 ●注意を払うと愚かさは瞬時に消える

 関連記事
 自己本位な行為を止めたい人へ
 自己観察:変わるためにやるたった1つのこと
 止められない習慣は習慣の危険を見ると止められる

カウンセリングを承っております


電話一本でお話いただけます
詳細はこちらをご覧くださいカウンセリングについて

このブログを検索

自己紹介

自分の写真
真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

問い合わせ

名前

メール *

メッセージ *

QooQ