利己性は行為に巧妙に隠れています。
① 真理を追求する行為の中に
② 社会活動・社会奉仕・社会改革の中に
③ 自らを誰かに明け渡すという行為の中に
④ ナショナリズムへの愛に
⑤ 神への愛に
① 真理を追求する者は、精神性が高いと思われているようですが
真理に到達したいという願望は、成功したい、
お金持ちになりたいという願望と同じ願望であり、
そこにはあなたの中心である『わたし』が
忙しく動き回っています。
聖者や僧・聖職者らが、無欲であると思われているようですが
彼らの神に対する欲は、私達の他のものに対する欲と
変わらず利己的です。
② 人を助けることには大きな喜びがあります。
自分が良いことをしているという感覚があります。
しかしあなたの行為に動機があるかぎり、
その社会活動はそれを満たす為の道具であり、
それは常に利己的です。
③ 自らを誰かに明け渡すことは、特にスピリチュアルな世界に
おいて無私の行為だと言われていますが、
自分自身が指導者やグル、教祖や司祭、神に
すり替わっただけで、あなたの中心『わたし』は
彼らの中で生き続けています。
④ ナショナリズムへの献身もまたあなたが一体化したものであり、
あなたのあらゆる行為は中心である『わたし』を強めます。
⑤ 神への献身愛こそが最高の資質だとスピリチュアルな世界では
特別視されますが、あなたは思考が生み出した幻想を
愛していますので、あなたが一体化した幻想は
あなたの幻想でありあなたはあなたの幻想を愛しています。
故に自己的です。
このように利己性は、一般的に無私の行為・奉仕だと
思われているものに巧妙に形を変えて潜んでいます。
あらゆる利己的な行為は分離・衝突・混乱をもたらす
ということへの十分な理解が必要です。
ご自身のあらゆる行為を偽りなく正当化せず、批判せず
純粋に観察して下さい。
あなたのその純粋な観察が、利己性の全構造への理解をもたらし、
そしてその理解があなたに適切な行為を示してくれるでしょう。
しかし動機なしに、です!
何かを得ようとするのではなく、
あなたのあらゆる行為を観察するのです。
動機がある時あなたは自由ではありませんので
あなたの観察は歪んでしまいます。
あなたのあるがままを偏見なく観察してみてください。
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