シンプル・単純・簡素であるということ

上辺のシンプル・簡素さ

なぜ人は、外側から始めるのでしょう？
なぜ人は、確信から始めるのでしょう？
なぜ人は、概念からはじめるのでしょう？


聖職者はこの世に執着していない証として頭を丸めたり、
もしくはサンニャシのように長髪で髭を伸ばしたり
独特の格好をして生涯禁欲を守ります。

神／真理／悟りを得るために厳しい戒律を守り、
伝統に従って格好をしていますので、
外見は無執着なように見えますが、
内部は性欲に苦悶しているかもしれません。

抑えるものは必ず反発するからです。

筆者はこのような人たちを沢山見てきました。

ミニマリストと言われる人たちは、
スティーブジョブズがそうであったように、
毎日同じものを着るなど、
各々の特異な性癖によって違いますが、
所有物の簡素さ、すなわち外側の簡素さを、
目指します。

彼らは最低限のものしか持たないかもしれませんが、
所有物に異様なまでの執着があったりと、
外側は簡素でも内側は結構複雑です。


関連記事：外側のシンプルさ・単純さ・簡素さ

簡素さを求める精神

自分の内面を変えようとしている人たちは、
変容をもたらすための方法や方式、概念、
理想や信仰を持つことから始めます。

お手本という自分以外のものをまず整え、
それから内部に取りかかります。

彼らはあることを手放した先に得られものを
見据えてから手放します。

○○を手放したら◎◎が手に入ると確信し、
○○を捨てます。

何かを手に入れるためにする行為は、
放棄ではありません。

何かを得ようとしている精神は、
決して単純ではありません。

シンプル・単純・簡素ではない精神

所有する精神は、簡素ではありません。

所有しないことにこだわる精神も、
簡素ではありません。

無執着を実践している精神は、簡素ではありません。
外見は簡素でも、内面が複雑であれば簡素ではありません。

方法•方式を用いている精神は、簡素ではありません。
何かにとらわれている精神は、簡素ではありません。

簡素であろうと努める精神は、全く簡素ではありません。

内部の複雑さを取り除く

このことをしっかりと理解して
あなたの中の複雑さを取り除いたときに初めて、
簡素さは花開きます。

人に依存すること、物に依存すること、
信念・理想・目標・知識に依存すること、
権威に依存すること、成功・名声・野心
競争心に依存すること..

これら全てを問い深く調べ、
所有から生まれる、
依存・執着・恐怖・憎しみを理解して、
全部まとめて手放しましょう。

単純な精神はスーツが100着必要であれば、
100着持ちます。

しかしそれに依存したり執着したり、
必要以上を求めることはありせん。

鋭敏な精神は必要と欲望の違いを理解しますので、
100着のスーツを持ちながら
簡素さという美しい香りを放ちます。





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