泣くのを我慢するのは何故ですか?:あなたはそのように条件づけられている

2019/03/23

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涙をこらえるようにあなたは条件づけられていませんか?

映画「コーヒーが冷めないうちに」から学ぶ


先日ネットで「コーヒーが冷めないうちに」という
有村架純さん主演の映画を観ました

内容は望んだ時間に戻れるというもの

有村架純さんが演じる主人公の女性がコーヒーを入れると
コーヒーが冷めるまでの間だけ過去に戻ってやり直せる、
だけど現実がそれによって変わることはない、
ざっくりですがこんな感じのものでした

吉田羊さん演じるカフェの常連客の女性が
ずっと疎遠になっていた妹を突然事故でなくします

妹に頑なに会うことを拒んできたことへの後悔と
妹を失った悲しみで涙を流すシーンがありました

彼女は陽気で湿っぽい雰囲気が苦手な、
さっぱりとした性格の女性でした

そんな彼女が家に帰って1人になり
妹の死の悲しみをこらえ必死に泣くまいと
我慢しながらそれでも泣いてしまうというシーンでした

私は彼女の表情に私たち人間の混乱を見た気がしました

というのはその顔には悲しいのに笑おう、
涙が出そうなのに必死にこらえるという
感情と感情のぶつかり合い~ぶつかり
合うということは内面がバラバラに
分裂しているということ~が見てとれたからです

※『自己矛盾の解決:葛藤を理解する

泣くことを我慢するよう条件付けられていない?


「泣くなんて自分らしくない、湿っぽいのは好みじゃないわ」
という自己イメージを役のなかの彼女は持っていたので
ひとりになり妹の死を悲しむときでさえ、
涙を必死にこらえようとしていました

幼い頃から「男は泣くもんじゃない」とか
「泣くことは弱いことだ」とか言われて
育つと私たちは反射的に泣くのを我慢するようになります

特にアジアでは「感情をコントロールできないのは弱い人間」
「感情を表に出すことは良くない」と言われて育つので
殆どの人が涙は堪えるものだと無意識に条件づけられています

悲しくて辛いときでも「泣いちゃダメ、強くなれ自分!」
と叱咤する、あるがままの感情とは逆の思考の声に
従う人は結構いますし、自分が条件づけられているので
友達が泣いているときに「強くなりなよ」と
励ましているつもり言う人がいます

彼らはあるがままの感情に抗うことにより
葛藤や苦しみが生まれることを知らないから
友達の悲しみを強化してしまうような
危険なアドバイスをしてしまいます

こういったこと全てが私たちの内面がバラバラで
混乱している証拠なのです

※『条件付け・思い込み
 『混乱している私・断片的な私

思考で感情を抑えようとする混乱した私たち


身体の反応ではなく頭の声~長い間条件づけられて
きた思考の声~に従って私たちは生きています

彼女の表情がこのことを見事に物語っていました

悲しみという感情を理性で抑え込もうとするその表情は
多重人格者の1つの性格がもう1つの性格を批判して
抑え込むときのようにいくつもの感情が入り混じり
まるでピカソの絵のように、私たち人間が
いかに混乱した生き物であるかを描写していました

※『感情はコントロールできないもの
 『断片的な思考が自らを統合しようと試みる

断片的な心(混乱・葛藤)を観察する

分離・分裂は葛藤・混乱をもたらす


分裂のあるところ、必ず葛藤が生まれます

心がバラバラだと断片同士がぶつかって人は苦しむのです

心にまとまりがないのは
条件づけられた思考のせいなので
思考の正体をよく理解して手放しましょう

分裂の原因である思考を一掃しないかぎり
私たちは一つの統合した生き物としてではなく
バラバラに分裂した生き物として生きることになるのです

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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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