考えなければ、不安や心配で悩むことはありません。
自分のことを考えるから自分の容姿や健康が気になり、
仕事や結婚のこと、将来のことが気になるのです。
自己中心性が不在のとき、
心配や不安が頭をもたげることはありません。
いつも自分のことを考えている訳じゃないよ、
とあなたは仰るかもしれません。
家族のこと、恋人のこと、友達のことも考えているよ！と
しかし...それも自分のことを気にしていることと同じです。
そのときにも利己心はザワザワしています。
どういうことかと言いますと....
あなたの関心の半径が自分から少しだけ、広がるだけです。
あなたがまずいて自分の悩みや理想や野心があります。
次に自分の家族や恋人、その次に自分の友達のことがあり
そして次は何でしょう？
人にもよりますが自分の属するコミュニティや組織
政治団体などが次に来るのかもしれません。
そして日本→アジア→世界と関心は広がりますが、
その中心にはいつもあなたがいます。
あなたの家族や恋人、友達じゃなかったら、
彼らのことを心配しないでしょう？
大切な人だから、あなたは心配するのでしょう？
彼らと一体化しているから、あなたは心配するのです。
あなたは大切な人と一体化しているので、
彼らのことを心配することは、
自分自身のことを心配していることと同じです。
神に自らを委ねることは献身と言われていますが、
神と一体化してそれを崇めることは
自分自身を崇めいることと同じです。
思考はこのように、いつも自己中心的です。
あなたがある芸能人の大ファンだとします。
始終その人のことを考え、妄想を膨らませます。
彼がメディアに叩かれると、自分のことのように心配します。
しかしそれはあなたが大好きな人だから心配するのでしょう？
全く興味のない人のことを、心配しないでしょう？
このように思考はいつも、自分のことを考えます。
思考は「わたし」という中心があるとき、存在できるのです。
ですから考え事をしているときは
「自分のことを考えてる」と気付くことができます。
気付いたら、中心は消えます。
気付いたら、思考は止みます。
思考者であるあなたは消えます。
あなたに気付かれたら、
思考はもはや存在できません。
ですから感情が動いたときはその感情にとどまってください。
思考を注視します。
すると思考に気づいた瞬間にそれが消えるのを、
あなたは体験します。
悩んでいたものがすっかり消え、
感覚だけ残るのがわかるでしょう。
寂しさや憎しみ、不安を感じたときには、
思考に飲み込まれることなく注視しましょう。
注視するとどうなるのか、ご自分で見出してください。
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