断片的な思考・心・感情が統合・コントロールしようとする

2020/03/20

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断片的な思考、バラバラな感情、矛盾を抱える心


質問

人格を1つに統合できなくて辛いのですが
どうしたらよいでしょうか?

内面が断片的であることを自覚している?


統合しようとしているということは
あなたの内部は断片的だということです

意見と意見、欲望と欲望、感情と感情、
思考と思考がぶつかっている状態です

食べたいけどでも痩せたい…
怒りを抑制したいけどコントロールできない…
嫉妬したくないのにしてしまう…
統合したいけどどうにもならない…
意地悪なのに優しくなりたい…
というようにあなたの心はバラバラなのです

心が根本的に変わるための最初のステップは
内面が断片的であることを自覚することです

つまり…

まとまりのない内面を統合しようとするのではなく
断片的であることを自覚することが大切なのです

人格を統合しようとするよりも
いろんな人格が現れる心を見つめることが
根本的に変わるためには不可欠なのです

※『混乱している私・断片的な私

思考が内面~心~をバラバラにしている


心の様子を丁寧に調べていくと
自分の内面が断片的であることに気づきます

心がバラバラだとわかります

あなたの中にいろんな人格がいるのは
あなたの心がバラバラだからです

ここで【心】【内面】という言葉を使っていますが
【心】も【内面】も【思考】も【感情】も
言葉が違うだけで、それは全てあなたです

簡単に言うとあなた自身がひとまとまりではなく
いくつもの断片を抱えているということなのです

あなたの思考や感情にはまとまりというものがありません

つまり心であり思考であり感情でもあるあなたは
断片的でまとまりがありません

ひとまとまりなのは肉体だけで
その中身はいくつもの矛盾を抱えてバラバラなのです

このようにあなた自身が断片的であるときに
いくら統合を試みたって無駄です

というのは同性質のものが違う性質のものに
変わることなど不可能だからです

何が言いたいかわかるでしょうか?

思考と呼ぼうと心と呼ぼうとどちらでも構いませんが
性質自体が断片的であるときに断片が断片を
統合しようと試みても土台無理な話なのです

統合したいという思いは断片的な思考から生まれたものであり
断片から生まれた願望が統合することは決してできません

それは人格や感情についても言えます

ある人格があなたを統合しようと試みても…
ある感情があなたをコントロールしようとしても…
あなた自身が断片的であるかぎり、あなたから
生まれる考えも感情も行動も断片的な性質を
帯びているのでひとまとまりになることはないのです

ですから人格を1つに統合しようとするということは
分離性を生み出した張本人である思考が分離の上に
橋をかけようとすることだということを理解しましょう

※『自己矛盾の解決:矛盾を理解する

理解が心の断片を取り除く


思考が思考をどうにかしようとしても
どうにもならないことがわかると
あなたは思考をコントロールすることも
統合しようとすることも諦めます

ではなぜどうにもならないのか?

それは先ほど少しお話したように思考は
あなたの1部なのであなたが何をしようと
思考と同性質であるあなたが思考をコントロール
することはできないからです

つまりあなたは思考そのものであることがわかると
思考をどうにかしようとする試みがストップします

あなた=思考ならあなたの行為=思考の運動
ということになります

こうしてこれまで統合しようと様々なことを試みてきた
思考とそこから生まれる行動が止みます

こうして思考が止むときにようやく内面の断片は
消え、まとまり~秩序~が生まれるのです

なぜ思考が止むと心の断片は消えるのか?

それは心をバラバラにしていた思考が静止するからです

思考はあなた自身なのでどうにすることもできないという
【理解】が心をバラバラにしていた張本人である思考の
運動を止めるので秩序が生まれます

※『無秩序な思考を手放すと秩序が生まれる

事実に抗うから痛みを感じる


あるがままの事実に抗うから、人は痛みを感じます

あるがままの心の状態に抵抗しているから
あなたは苦しくて辛い思いをしているのです

ここで言う【あるがままの事実】とは
あなたのあるがままの心のことです

あるがままの事実とはあなたの心には
色んな人格が住んでいるということです

あなたはこの事実に抵抗しているから辛いのです

色んな人格が顔を出す心をよく見もしないで
まとまった状態を作り出そうとするから辛いのです

事実に抗うことで苦しみが生まれることがわかると
やるべきことは何かもうわかりますよね?

そうです、事実を直視することです

事実に抗ってバラバラな心を統合しようとするかわりに
あるがままの心~事実~を見つめるのです

あるがままの心を観察できたら
あなたは心を丸ごと理解するようになります

こうして内面を理解するときその自己理解が
心の無秩序を取り除いて心は新生します

※『理解すると心は変わる

まとめ


バラバラな心がまとまるのは
その心を見つめるときだけです

そしてあるがままの心を見つめるときのみ
私たちは心を全体的に理解することができます

この自己理解が心を根本的に変えるのであって
倫理や道徳や法則に従って心を強制的に
統合しようとしても変わることはないのです

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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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