私たちの殆どが正直ではありません。
仕事では仕事用の仮面をつけ、
家庭では家庭用の仮面をつけます。
著名人に接するときとホームレスに接するときとでは、
態度に大きな違いがあります。
私たちは様々な仮面を、臨機応変に使い分けています。
・ そもそもなぜ仮面をかぶるのですか?
・ なぜ仮面を使い分ける必要があるのですか?
・ どうしてありのままの自分でいられないのですか?
・ なぜ私たちはこんなに複雑なのでしょうか?
・ なぜ単純ではいられないのでしょうか?
・ 全ての人に対して同じであることは不可能ですか?
人によって態度を変える自分自身を観察しよう
なぜ人によって態度を変えるのか、
なぜ無意識にそうするのかを徹底的に調べましょう。
この記事を読み終わる頃には、
仮面をかぶることの愚かさを理解して仮面を脱ぎ捨て
ありのままの自分のまま他者と関わり、
人によって変わることのない態度で
接するようになっていることでしょう!
その為にはまずあなた自身を理解しなければなりません。
なぜ状況によって異なる仮面をつけるのか、
なぜ人によって態度を変えるのか、
あなた自身を観察して理解しなければなりません。
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誠実に生きるために不可欠な自己理解
自己理解は自己観察によって生まれる
仕事場での仮面
職を失うことへの不安や恐れが、
仮面をつける原因、態度を変える原因ではありませんか?
・同僚や上司と上手くやっていかなければならない
・素の自分を出したら嫌われるかもしれない
・素の自分では業績を上げられない
・できる自分を演じて認められたい
・同僚には負けられない
・上司に媚を売るのも仕事
・仕事と思えば良い人・真面目な振りもできる
このような思考が働いて、
ありのままの自分と異なる自分を演じていませんか?
自分を守るため、自分の家族を養うために
仮面や態度を変える必要があるのではありませんか?
つまりあなたの利己心が、仮面を必要としているのです。
家庭での仮面、恋人に接するときの仮面
これが一番リラックスできる、
自分の素に近い仮面かもしれませんね。
仕事場では見せることのない表情を、
家族や恋人には見せるかもしれません。
しかし仕事場では冷徹で厳しく攻撃的で、
家庭内では優しく愛情深いということがある得るでしょうか?
優しさや愛情は厳しさや攻撃性を内包しますか?
優しさや愛情は利己心のないときに存在するのであり、
利己心そのものである攻撃性が優しさと
共存することはありません。
何が言いたいかというと、
あなたが職場で厳しくて冷徹なら、
あなたは優しさや愛情をもっていないことになります。
しかしあなたは子供や恋人の前では、
優しくあろうと努めるのではありませんか?
こうしてあなたはたとえ家族や恋人の前でも、
優しい父親・愛情深い可愛い妻という仮面をかぶります。
愛情深い父親、理解のある妻、頼りになる恋人という仮面を、
かぶり、そのように努めているのです。
・子供や家族に尊敬されたい
・頼れる夫だと思われたい
・恋人に嫌われたくない
・恋人の好みに自分を寄せたい
・夫にいつまでも女として見られたい
・子供の手本になりたい
自分を守るため、自分の家族や恋人と良好な関係を保つために
仮面をかぶるのではありませんか?
つまりここでもあなたの利己心が、
仮面を必要としているのです。
人によって態度を変える
テレビでよく一般人が芸能人を前に
興奮して甲高い声を発して握手を求める姿を見かけますが
この反応をよく観察してください。
私たちは初対面の人に、このような反応をしますか?
人となるだけ目が合わないよう、
人とできるだけ関わらないようにして普段は、
暮らしていませんか?
人に話しかけられようものなら、
ものすごく警戒した表情を浮かべませんか?
なのに相手が芸能人となると、私たちの態度は一変します。
どこかおかしくありませんか? 奇妙ではありませんか?
なぜ人によって態度が違うのか?
なぜ特定の人に対して異なる態度をとるのでしょう?
それは私たちが世俗的な価値ばかりを
追い求めているからではないですか?
有名だからすごい、才能があるから成功者だから尊敬に値する、
という俗物根性から特別な態度をとるのではありませんか?
逆に社会で賞賛されるお金や名声や地位を
何一つ持っていない人に対する態度はガラリと変わります。
私たちは冷ややかな態度をとります。
内側の複雑さが外側に現れる
自分より優れている相手にはへりくだり、
尊敬に値しない相手には冷徹な仮面をかぶって、
冷たく横柄な態度をとります。
私たちはこんなにも複雑なのです。
この複雑さは、私たちの内面が断片的で混乱している証拠です。
内部が断片的でなければ、
人によって態度が変わることはありません。
内部の複雑さが異なる態度や仮面となって、
外側に現れるのです。
仮面を使い分ける自己、態度を変える自己
自己が活発に快不快・優劣・損益を弾き出しているから、
私たちは器用に仮面や態度を使い分けるのです。
すべての人に同じ態度でいるためには、
仮面を使い分ける自己、態度を変える自己が
止まねばなりません。
自己は状況に合わせて都合のいい仮面をつけますが、
自己が「わたし」と「あなた」を区別し、
「尊敬に値する人」「尊敬に値しない人」
を区別しているのです。
自己が仮面を選び、人によって態度を変えるのです。
自己が止むと行為に秩序が生まれる
自己が私たちの内面を断片化し、
私たちを混乱させ葛藤させています。
状況に合わせて仮面や態度を変える自己が消滅するとき、
秩序ある行為は生まれます。
自己が消滅するとき私たちは、
人によって態度を変えるといった無秩序な行為ではなく、
全ての人に誠実な態度をとる秩序ある行為をとることができます。
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