エゴを捨てると何もできない役立たずに!?

質問

自己を落とすとは何もしないことですか？
エゴを捨てると何もできなくなりますよね？


これは昨日の記事「自己からの自由」を
読んだ方からいただいた質問です

今回はこの問いを一緒に調べていきます

エゴを捨てる=何もしない？

エゴを落とすとは主観を落とすことです

主観を落とすと何もできなくなるのでしょうか?

主観を落とすとは......

これまで自分のまわりにくっつけてきたものを
～知識・経験・信念・価値観・プライド・自己イメージ～
を捨てるということです

『自分の幸せ』『自分の成功』『自分の願望』
『自分の苦しみ』『自分の家族』というような
　個人に限定された利己性を落とすことです



利己心(エゴ)を捨てると行動することが
できなくなるのでしょうか？

私たちが自己を落とすと以前のように『私』という
中心からは行動しませんがそれは【何もしない】
ということではありません

むしろエゴを捨てる私たちは行動せずには
いられなくなります



自己を落としたあなたは世界の問題をあるがままに
見ることができるのであらゆる問題の根源である
暴力性や野心、競争や妬みから自由な行動を
とるようになります

つまり...

自らの行為が利己性に染まっていないか、
貪欲さに突き動かされてないか、
誰かと争っていないか常に気を配ります

※『競うばかりの人生』
　『社会を通して利己性を見つめる』



世界の至る所で見られる暴力性や残虐性、無関心さが
自分の内に存在しないか不純物がないか注意を払います

殆どの人がしているように
利己性というゴミをまき散らしながら生きません

ゴミを散らかさないことが何もしないことですか？

それとも大切なことですか？


エゴを捨てると人は誠実に生きるようになります

そして誠実に生きるためには燃えるような情熱が必要です

何もせずにどこかから贈り物が降って来ないか
待っている訳ではありません




誠実に生きている人はあらゆる瞬間において
全力を傾注して行動します

近所の人と話すとき、散歩をするとき、
友達の悩み事を聞くときにも全精力を注ぎます

自分の一挙手一投足を注視して自我を焼き尽くしながら
生きるとはこういうことなのです

ただその行為が自分の幸せや満足や夢のため
ではないことが殆どの人の行為とは違います

エゴを捨てるとエネルギーが溢れだす

エゴを捨てるとあなたはエネルギッシュになります

これまで『私』という個人に限定された
範囲内でエネルギーを使っていましたが
エゴを落とすと『私』という
エネルギーを遮るものがないので
あなたはエネルギッシュになります

この何にも遮られておらず開かれているエネルギーで
あなたは行動します

これがどんなにパワフルな行為か想像できますか？


あなたはいっぱい汗をかき不誠実さを取り除きながら
真摯に情熱をもって行動します

決して何もしないわけではありません

そこに怠慢はありません

※『思考がエネルギー不足・優しさの不足の原因』

愛が行為を生む

エゴを捨てると心に愛が流れ込んでくるので
それがあなたに瞬時の行動を促します

愛があるときそこには必ず行動があります

世界に問題が存在するかぎり…苦しみが存在するかぎり…
あなたは必死に働き続けるのです

あなたは行動し続けます

これがエゴを落としたときに生まれる全体的な行為であり
誠実に生きるということです

※『全体的な行為』

観察は行為を伴う

あるがままの観察は昼寝しながら
ぼんやりしながらできるようなものではありません

観察に『終わり』はありません

そしてあるがままに観察すると
その観察があなたを強く揺さぶります

観察があなたを行動に駆り立てます

観察があなたを正しい行為へと導くのです


観察してもあなたの行動や人間関係が変化しないなら
あなたは正しく観察してない、ということになります

行動が伴わない観察は精確な観察ではないのです

※『変わるということ』
　　を併せてお読み下さい

消極的な行為こそ積極的な行為

あるがままに見ることは消極的な行為のように
思われがちですが実際は最も積極的な行為なのです


例を挙げます

✓　社会の腐敗を見て腐敗に染まらない生き方をする

✓　世界の暴力性を見て自らの暴力性を終わらせる

✓　貪欲さが生み出すものを理解し過剰な所有・蓄積を止める

✓　利己性がいかに人を冷酷に残酷に
　　無関心にするかを見て利己性を一掃する

※『腐敗に染まらない』
　『利己性を一掃する』



このような行為は一見消極的に見えるかもれません

しかし社会に見る醜さや汚さをあるがままに見つめ
それが自分の心にあることを理解して取り除く
行為は健全なる社会を作るために最も大切なことです

「お金を稼いで社会貢献しよう」なーんて無責任なことを
実業家や成功者は言いますがそれはただ利己性という潮流に
身を任せるだけの最も楽な行いであり責任ある行為でも
積極的な行為でもありません

誠実に生きる

誠実に生きるためには痛みを伴う覚悟が必要です

誠実に生きることであなたは貧乏になるかもしれないし
社会のお荷物のように扱われるかもしれません

世の中の殆どの人が利己的なので彼らからすると
あなたは『でくの坊』に見えるかもしれません


しかし不健全な社会に上手く適応することは健全ですか？

みんなが利己的だからと言ってあなたも利己的になることが
健全な精神のすることでしょうか？

腐敗した社会をあるがままに見ることで
あなたは厳しい状況に追い込まれる
かもしれませんが精神が腐ってしまえば
あなたはもう生きているとは言えないのです

※『精神の危機』


大きな流れから離れて
独り力強く立つには情熱が必要です

そしてこの情熱は己のエゴを刻々と注視して
焼き尽くしながら生きないと生まれません

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