体の声に耳を傾けて衰えた感受性を取り戻す

2020/08/27

気づき 観察 思い込み 条件付け 思考 動機 欲望 願望 理解 洞察 事実

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私たちは頭で食べ頭で暑さを感じ
頭で絵を見て音楽を聴くことは
得意ですが体で感じることは下手っぴです

だから体が求めるもの、欲するものを
知覚できなくなっています



何故でしょうか?

それは私たちの頭が情報で一杯だからです

頭の中に詰め込んだ知識という音楽が
うるさ過ぎて体の声が聞きとれなくなっているのです

感受性や肉体が知識によって鈍磨しました

※『鋭い五感



天気予報をみて今日の最高気温がわかると
あなたは急に暑さを感じませんか?

朝はまだそんなに暑くはないのに
最高気温を知った途端に
頭は最高気温を感じて
身体はそれに反応します

私が気温をあらかじめ知りたくないのは
暑くないときに暑さを感じてしまうからです

まだ感じる必要のない暑さを
朝から感じる必要はないでしょう?

からだで感じる暑さは『リアル』ですが
天気予報の伝える最高気温は予報でしか
ないのにそれに左右されたくはありません



天気だけではありません

私たちはどんなことに対しても頭で反応します

頭の中の情報を頼りに
あなたは物や人を判断します

つまりあなたは自身の目や耳で
じかに見たものや聞いたものよりも
知識を信頼しているということです



絵画を見るとき絵そのものと向き合う人は
まずいません

殆どの人が絵の前に書かれている説明を
読んでそれから絵を鑑賞します

あるいは…

美術館に行く前に画家について書かれた伝記を
読んで予習してから画家の絵を堪能します

その方が絵をより理解できると思うから
そうするわけですが実際は逆です

知識はあるがままの観察を妨げます

なぜなら知識は目で見たものに対して
すかさず意見し批判し反論してくるので
あなたの観察はあなた自身の知識によって
歪むからです

色んな情報を頭の中に詰め込んだあなたは
画家が絵に込めた想いをダイレクトに
感じ取ることはできないのです



では食べ物はどうでしょう?

あなたは頭で食べていませんか?

サラダから食べることに縛られている人
炭水化物を避けている人は
知識に縛られています

というのは彼らは頭で食べているからです



体が欲するものを摂ることが大切なのに
〇〇は栄養があるが△△は太るからダメ
という風に殆どの人は頭で食べています

このように体が何を欲しているかを無視して
食べるからお腹が膨らんでも満たされずに
デザートに手が伸びるのです

頭が命令するものを食べるより
体が欲するものを食べることが大事です

あなたが不調を感じているならもしかすると
頭で食べていることが原因かもしれません



ただ....

知識に頼り過ぎたがために
殆どの人は体の声を聞く力を失い
鈍感になっていますので急に
からだが求めるものを食べようとしても
それが欲望なのか、はたまた
体が欲しているものなのかわかりません



例を挙げると....

・夏はカレーを食べなきゃ
・肉を食べて体力をつけよう
・食欲はないけど食べなきゃ

このように考えて食べることは
頭で食べているのであって
体が求めているわけではありません

なぜならそれは条件づけられた
あなたの思考による主張だからです

夏=カレー、肉=体力
食欲ない=良くない...

いつの間にかあなたはこのように
条件づけられているから
思考が良しとするものを食べるのです

アイスを食べたいという願望にしても
体が欲していると思いたいかもしれませんが
以前食べたアイスの味を忘れられない
あなたの思考が願望を生んだから
食べたいだけで体のニーズとは
関係ないのかもしれないのです



ですから何かを食べたいと思ったら
それが条件づけによるものなのか
単なる欲望なのかからだが本当に
求めているものなのかちゃんと見極めましょう

見極めるためには日ごろから身体の声に
耳を傾けて感覚に敏感でいることが大事です

身体の感覚に意識を向けることが大切です



あなたが蓄積した知識ではなく
あなたの目が見るもの耳が聴くもの
肌に触れる感覚、心が感じるものを
大切にしましょう

あるがままを見るとはそういうことです

事実を知覚するとはこういうことなのです

このようにしているとからだが何を
求めているか瞬時にわかるようになります

※『事実のみと生きる



するとあなたは知識が活躍できる場は
非常に限られた領域しかないことが
わかるようになります

生の殆どの領域において知識が邪魔に
なることがわかるとあなたは知識を
重視しなくなるので必要なときだけ
知識を働かせるようになります

※『知識の正体



つまり...

知識の役割を理解する者だけが
必要なときは知識を使い不要なときは
知識を介入させず身体の声に耳を
傾けることができるのです

※『知識を蓄積すると鈍くなる



余談ですが...

多くの人がこのことに気づくと
クイズ番組はなくなります

知識自慢大会はなくなります

というのは知識を讃える者がいなければ
クイズ番組は成り立たないからです

※『知識の危険を見る



物を所有しないことに最近
多くの人が関心をもっていますが
頭の中の重たい荷物が及ぼす悪影響に
気づいて知識という荷物を減らそうと
している人はまだ少ないようです



Don't think, feel!
考えるな、感じろ by ブルース・リー


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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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