自己本位でわがままな自分と決別したい

「自分のしたいことをやりなさい」
　とアドバイスしているブログを
　よく見かけます

人は今のままで十分過ぎるほど
自己中心的なのにやりたいこと
好きなことをやるよう
アドバイスする人たちは
何を思ってそうするのだろう
と不思議でなりませんでしたが
彼らが何故そうするのかが
分かったような気がします



彼らは私たちにアドバイスします

やりたいことをやらないから
フラストレーションがたまるし
人生楽しくない

社会の価値観に従うから...
先生や両親の望むような
良い子でいようと頑張るから
楽しくないし満たされない

自分が楽しめてないから
人にも優しくできない

だからあなた以外の人を
喜ばせるのは止めて
これからは自分を喜ばせよう！

※『あなたはそのままで完璧?』
　『自己受容はカウンセラーの戯言』
　　を併せてお読み下さい
　


このアドバイスには1％の真実が
ありますがそれに人は魅了され
好きなように生きることでさらに
利己的な人が増えている
ような気がします

少しの真実とは...

殆どの人が「純粋に楽しいと思える
こと」や「夢中になれること」より
給料のいい仕事や安定した職種を
選んでしまいがちなので
その選択が彼らの人生を虚しくし
ストレスや不足感を生んでしまう
ということです



しかしこのようにアドバイス
する人たちは大きな勘違いを
しています

それを選んだのもまた
私たちの「利己性」なのです

私たちは決して自己を犠牲に
したわけではありません

むしろ自己を優先させたのです

自分が大事だから
その選択をしたのです



社会の価値観に従うのも
そっちの方が「自分」が楽だから

良い人を演じるのも
人に嫌われたくない「自分」
好かれたい「自分」のすること

両親の喜ぶ顔が見たいのも
親や社会に認められたいのも
親を安心させたいのも
恩返しがしたいのも
「自分」が抱いている願望

普通以上の生活がしたいのも
自由に使えるお金が欲しいのも
ぜんぶ「自分」です

好きなことをやりたいけど
貧乏になるのはもっと嫌
だから安定を取ったのです

※『利己的な行為』を併せて
　　お読み下さい



「好きなこと」を諦めるのは
諦める辛さ以上の快感や安心感、
喜びを与えてくれるだろうと
判断したからであり
全ては「利己性」の決断です

だから私たちは自分を「犠牲」に
したことなど決してなく
ただただ自分を「優先」して
きたのです



ここの所を勘違いすると
「自分を犠牲するのは止めよう」
「自分を大切にしよう」
というようなちぐはぐな
アドバイスをすることになります

だって私たちは十分過ぎるほど
自分を大切にしてきたのですから



「したいこと・やりたいことだけを
　やりなさい」

「好きなように生きなさい」

そうすればあなたは幸せになり
周りの人も幸せになる..

というようなアドバイスは
大きな勘違いから誕生したのです



しかし事実は...

人生のどの部分を切り取っても
私たちがしてきた選択は
すべて自分の為なのです

それは全て利己的な決断だったのです



私たちの心は金太郎飴のように
どこを切っても切り口には
自己中心性が現れます

このことを自覚すると
私たちはぞっとします

そして自己中心性から自由な行為が
果たしてあるのかどうか
真剣に問うようになります



というのは......

利己性から自由になれなければ
これまで何万年もそうだったように
人は自己本位にしか生きられず
争いや競争、比較や憎しみ、
苦しみや悲しみから決して
自由にはなれないことになるからです

※『苦しみからの自由』を
　　併せてお読み下さい



だからこのブログでは
私たち自身の利己性に取り組みます

苦しみのない生、葛藤のない生を
見出すためには内なる利己性を
私たちが自覚してそれを注視し
一掃することが不可欠だからです



最後に一つだけ

「自由に生きなさい」と
殆どのカウンセラーは言いますが
彼らの言う自由とは好きなこと
やりたいことをする自由であり
それは決して自由ではありません

自らの欲望や快楽という鎖に
繋がれた人は決して
自由ではありません

あらゆる鎖から自由であることが
真の自由なのです


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