事実に抗うから苦しい、悲しいのだ

2019/10/13

依存 執着 関係 気づき 観察 苦しみ 悲しみ 思考 実践 生きる 理解 洞察 事実

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質問

生きる希望がありません。 上手くいかないことだらけです。
過去の恋愛で深く絶望しその傷は完全に癒えておらず苦しいです。
恋愛をしているときだけ、苦しみを忘れられます。
しかし恋愛が上手くいかないと、
過去の傷が痛みどうしてよいかわかりません。


        ========




事実に抗うとき、人は痛みを感じる


辛く悲しい時にはわかりづらいかもしれませんが、
事実に抗うとき、人は痛みを感じます。

上手くいかないときには、
その状況があるだけなのですが、
その状況に抵抗する「あなた」が苦しんでいるのです。

抵抗するから辛くて、苦しいのです。

過去の恋愛は終わったことなのに、
それを認められない、あるいは認めたくない、
「あなた」がいます。

認められない「あなた」、
認めたくない「あなた」が苦しんでいるのです。

現在恋人がいないという事実に抗う、
「あなた」が苦しがっているのです。

過去の恋を諦めきれない「あなた」が、
苦しんでいます。

思考が記憶を強化する


辛い恋を思い出せば思い出すほど、
過去の記憶は強化され、
あなたの負った傷は深くなります。

ですから過去に囚われているかぎり、
あなたは苦しみから自由にはなれない

ことを理解しましょう。

楽しかった過去・辛かった過去を
思い出すことによって、
自分自身を苦しめていることに気づきましょう。

このことがわかると過去を思い出す、
あなたの思考に気づくことができます。

思い出す瞬間に気づくことで、
馴染みの思考の音楽は止み、
あなたは苦しみから自由になります。

事実と向き合えば苦しみから自由になる


恋愛しているときに苦しみを忘れられるのは、
楽しい状態に抗う「あなた」がいないからです。

しかし上手くいかなると途端にあなたは、
過去の幸せな状態を求めて現況を呪い、
現実に抵抗するので、苦しみます。

ですから恋愛によって一時的に
苦しみから解放されることはあっても、
あなたが事実と向き合わないかぎり、
苦しみから自由にはなれないのです。

ですから恋に逃げずに、
事実と向き合いましょう。

事実と向き合う以外に、
苦しみから自由になる方法はありません。

事実に抵抗しない


事実に抵う「あなた」を手放しましょう。

「なぜ思い通りにならないの?」と言うとき、
あなたは現況に抗っています。

不平不満を言って、
自分の置かれた状況に抵抗しています。

しかしどれだけ不満を言おうと、
状況は変わりません。

思考は事実を変えることは、
できないのです。

だから事実に抗うかわりに、
事実を観察しましょう。

事実を観察するとはつまり、
事実に抵抗する自分自身に気づいて、
抵抗を手放すのです。

抗がうことを止めます。

事実をありのままに観察する


自分の置かれた状況に抗わず、
事実だけを見つめましょう。

・恋人がいない自分
・恋人と上手くいっていない現況
・過去に負った心の傷
・自分の苦しみや悲しみ

自分の置かれた状況や、
抱いている感情に抗わないで、
起こっていることをそのまま観察します。

自分の辛さ・悲しみ・絶望を見つめます。

観察すると観察されたものは消えます。

今感じている悲しみについての観察は、
悲しみの本質と構造全体を明らかにします。

「そんなに簡単に自由になれるものか」
 とお思いでしょう? 

「そんなバカな!」と....

しかし本当なのです。
これは実践した人にしか、わかりません。

人は苦しみ・悲しみから自由になれるのです。

生きることは苦しい、と条件付けられている


ドラマの主人公はどんなキャラクターでも
苦しみや悲しみ、深い絶望を抱えて生きています。

ドラマの中だけでなく世界のあらゆる所で、
人類が苦しんでいるのを、
私たちは目にします。

こうしていつの間にか私たちは、
「人間は苦しむものだ」と
思い込んでしまったのです。

苦しみは避けられないことだと、
私たちは条件付けられています。

苦しみや悲しみ、葛藤・嫉妬・憎悪は、
人間ならば誰しも抱くものだと....

このように刷り込まれてきた私たちの脳は、
観察することで感情が消えると言われても
にわかには信じられません。

「不可能だ」と条件付けられているからです。

簡単だったら人類はとうの昔に、
解放されている筈だと思うからです。

苦しみから未だ解放されていないのは、
脳の条件付けが深刻だからです。

苦しみはみんなが抱くものだと、
条件付けられている私たちは、
悲しみ・苦しみを抱かずに生きることが、
可能なのか、調べようともしません。

既に結論に至っているので、
自由に調べることも、
発見することもできないのです。

このように深く条件付けられているが故に、
私たちは苦しみや悲しみから、
逃れられないのです。

ありのままを見つめる


ここに書かれていることを、信じる必要はありません。

ただ実践してご自分でその真偽を、
確かめてください。

自らの内面を強烈に観察した人にしか、
真実はわかりません。

今のあなたを、ただ見つめます。
ありのままのあなたを、見つめます。

・絶望しているあなた
・苦しみを抱えているあなた
・恋の傷・トラウマ

変えよう、直そうとせずに、観察します。

自分を責めたり落胆せず、ただ観察します。

見たくないからといって、
ゲームやテレビに逃避しないで、
ありのままの感情を観察します。

するとあなたは変容します。

現在〈いま〉にいなければ観察は不可能


苦しみから自由になるために、
常に「何か」を行ってきた人にとって、
自己を観察することは、
立ち止まってしまうように
感じられるかもしれません。

一度止まると動けなくなるのではないか、
という恐怖を感じるかもしれません。

しかし逆なのです。

解放されたくてバタバタしている時というのは、
思考がああでもない、こうでもないと、

フル稼働しているのであなたは何かをしている気に、
なるかもしれませんが、
実際は思考に夢中になっているだけで、
あなたは過去に止まっています。


これまで記憶したものをもとにして、
あなたは思考しますので、
思考は記憶であり記憶は過去であるので、
思考に夢中になるとき、
あなたは過去に生きているのです。

つまりあなたが一時停止するのは、
思考に夢中になる時なのです。

思考に支配されている状態こそ、
あなたは停止しているのであり、
そのときあなたは現在という刻々と変化する生を、
生きることはできません。

思考がフル稼働しているときに、
現在(事実)を観察することはできないのです。




不快な感情と向き合うのは、辛いかもしれません。

向き合う自分を想像するだけで、
逃げたくなるかもしれません。

しかし向き合わなければ、
あなたがその感情から、
自由になることはできません。

向き合わない感情は、
違う状況・違う形で何度も何度も、
あなたの前に現れます。

だからありのままの事実をしっかり見つめて、
未来に持ち込まずに、
一瞬一瞬感情を終わらせましょう。

参考記事
感情を注視・観察する
不安・心配は思考の産物
思考に気づくと思考は止む
苦しみの終焉は自己の終焉
苦しみ・悲しみを探究する①

☆☆

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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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