私たちが普段行っている行為とは
どのようなものでしょうか？
私たちはいつも考えてから行動します
つまり思考が行動を決定しています
なぜなら私たちは経験に基づいて行動したり
信念や理想に沿って行動したり
自分の属する宗教の教えに従って
行動するからです
あなたが正しいと思って行動する場合も
それはあなたの過去の経験や知識に
必ず基づいています
つまりあなたは思考によって
正しいと認められた行動をとります
私たちの行為は各々の思考パターンに
沿ったものなので主観によって
各自の行動は異なります
これはつまりあなたが正しいと思う行動と
私が正しいと思う行動は
異なるということです
というのはあなたも私も
主観に基づいて行動するからです
主観に基づいて行動するから
あなたと私はぶつかるのです
このように私たちの普段の行動は
常に部分的であり
完全～全体的～ではありません
※『部分的活動と全体的活動』
もお読み下さい
思考は時間と強く結びついているので
思考によって行動するということは
過去というものさしで現状を計り
過去を通して現在・未来の行動を
決めるということです
つまり現在とる行動もこれからの行動も
過去という時間に染まるということです
しかし私たちが過去というフィルターを通して
～知識や経験を通して～【現在】を見るかぎり
事実を掴むことはできませんしそこに
見るものは現実であって事実ではありません
※『現実と事実の違い』
つまり過去を通して現況を捉えようとするかぎり
私たちは現実に基づいた行為しかとれないのです
現実に基づいた行為の何が悪いのか？
それは現実は事実ではないかもしれないからです
現実という妄想かもしれません
昨日お話したように現実には
理想・観念・幻想が含まれるので
思考が作り上げたものとは知らずに
それらを追いかけているかも
しれないから危険なのです
また....
過去の知識と事実との間には必ず
ギャップがあります
過去に起きたことと全く同じことが
起きることはないからです
必ずどこかが違います
ギャップがあるところ～
つまり分離が存在するところ～
必ず対立があります
そしてこの分離と対立が
世界のあらゆる問題の根源で
あり人間関係の問題なのです
現実に基づいて行動しているかぎり
私たちの行動は事実に沿った
応答ではないのでそこにズレが生じ
そこから葛藤や混乱が起こります
だから事実と共に生きること
事実と向き合い観察することが
非常に重要なのです
事実と共に生きることで
なぜ苦しみや葛藤から
自由になれるかというと
事実にとどまるとき
あなたがいつも『わたし』と
呼んでいる行為者はおらず
苦しむ存在はいないからです
『わたし』があらゆる問題の根源なので
事実を観察することによって『わたし』を
活動させないことが大事なのです
ただ誤解しないでください
事実と向き合うとき
行為者はいないと言いましたが
あなたという肉体が存在しない
という意味ではありません
事実と共にいるとき、思考は
～それが『わたし』の正体ですが～
活動できません
今日添付した写真のように
サーフィンをしているときに
様々な思考を巡らせていたら
波～あるがままの事実～に
十分気づくことはできず
波に呑み込まれてしまいます
昨日の記事で事実を知覚することが
真実であるとお話ししましたが
事実を知覚するのは『わたし』ではなく
感覚器官であり、思考という霧が
晴れたときに生まれる英知が
あなたに適切な行為を促します
思考が活動しているかぎり
全体的で秩序ある行動を促す
英知は決して働きません
英知が働かなければ人はずっと
矛盾した行動しかとれないし
そのせいで過去の行動を
後悔することになったり
誰かとぶつかったりして
しまうのです
これが殆どの人の行動パターンです
その行為には現実を観察して
行動する行為者がいます
行動をとる『わたし』がいます
だから人はどこまでいこうと
自己中心的な行動しかとれないのです
少し難しくなりましたが
きちんと伝えられているでしょうか？
【事実に基づく行為に行為者はいない】
【現実に基づく行為には行為者がいる】
事実に基づく行為とは
感覚器官が事実を知覚し
そこから適切な行為は生まれますが
現実に基づく行為というのは
『わたし』という行為者が
信じる理想や道徳に従って
行動するのでどんな行為も
利己的になるのです
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