私たちの意識は無秩序であることを、理解していますか?

ここでいう意識とは辞書の意味通り・・・

『知覚・判断・感情・欲求などがある一定の対象に向かうこと、
 考えや気持ちがある方向に向かうこと』です。




ある欲求が別の欲求とぶつかって葛藤し、
ある意見と別の意見が対立し感情同士が衝突したりと、
私たちの意識は非常に混乱しています。

このことに、私たちは気づいているでしょうか?




ずっと欲しかった洋服をようやく購入したのに手に入った途端
興味を失ったり、神の存在を信じつつ疑ったり、
大好きだった人を突然嫌いになったり、
性欲があるのに禁欲したり感情をコントロールしたり、
実際の自分とは異なる自分を演じたり、
考えていることと言動が矛盾していたり・・

こうしたことがよくありませんか?

一ヶ月前のPCの履歴を見て
「こうして一日を無駄にしていたんだ』
と愕然としたことはありませんか? 

嫉妬しながらも嫉妬はいけないことだと自分自身に言い聞かせ、
寛大であろうと努めたことはありませんか?

無欲であることを望みつつ、
内部には様々な願望が渦巻いていませんか?

本当は何がやりたいのかわからないというようなことは
ありませんか?

昨日の決断に、今日揺らぐことはありませんか?

愛や平等を叫びつつ、自らの内部で絶えず争っていませんか?

このように私たちの意識は、混乱しています。

だから私たちは、外側の世界に混乱を作り出し続けているのです。

無秩序な意識は、私たちそのものです。




苦しんでいるとき、私は苦しみと別に存在するのではありません。

苦しみは私自身です。

【カオスの意識は私自身である、私はカオスそのものだ】
という事実を洞察するとき、カオスは消滅します。




混乱に気づいたとき、私たちはもはや混乱していません。
そのとき、混乱状態にありません。

混乱に気づくとは、混乱の本質を見ぬくことです。

混乱を招く事柄への気づきが、
私たちを混乱から自由にするのです。

車に詳しい人は、突然車が故障しても
パニックに陥ることはありません。

同様に混乱の本質を見抜くと、混乱することはないのです。

どうしてよいかわからないときのみ、私たちは混乱します。




脳がいかに条件付けられているかに気づくとき、
脳はその条件付けから自由になります。

脳が事実をいかに歪曲するかに気づくと、
脳はあらゆることに敏感になります。

このように目覚めた脳は以前のように
眠り込むことはありません。

鈍重な脳だけが条件付けられた通りに機能することを、
理解したからです。






自分が暗闇にいるとわかると、
その気づきが行動をもたらします。

【暗闇を生じさせる行為をしない】という瞬時の行為を、
 生みます。

意識というサイクルの中で自分がいかに混乱しているかを見、
混乱の本質を見抜くとき秩序ある行為が生まれます。



混乱が取り除かれると、秩序はあらわれるのです。

暗闇が取り除かれると光があらわれるように、
無秩序が取り除かれるとき、秩序は姿を現します。

頭のおしゃべりが止むと鳥のさえずりや葉っぱの音が
聞こえてくるように混乱が止むと、秩序が姿を現すのです。



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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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