思考はコントロール不能:思考を観察 / 理解する

2020/04/07

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質問

思考パターンを変えるには、
どうすればいいですか?

過去の辛い出来事を思い出しては、
不快な思いをし腹を立てて、
疲れてしまいます。

自分の思考を
コントロールする方法を教えてください




過去のことをつい考えてしまう、
という思考パターンから抜け出すには、
過去を考えることは無駄だということを
理解することです。

それだけ?とお思いでしょうが、
本当にそれだけなのです。

これから説明していきますので、
辛抱強く最後まで読み進めてくださいね。





思考の構造を理解する



『過去は既に終わったことで、
 考えても変わらない』

『過去を思い出している間、
 現在のひとときを台なしにしている』

このことを、心の底から理解することです。

この理解が思考を沈黙させ、
あなたは思考パターンから抜け出すことが
できるようになるのですが、
これについては後でお話します。





思い出しているとき、何が起きている?



過去の出来事を思い出している時というのは、
あなたの意識は過去に飛んでいるので、
思い出している最中にも流れている、
現在という時〈とき〉に、
あなたの意識はありません。

つまり、過去について考えているとき、
あなたは過去に生きています。

過去について考えているかぎり、
あなたの意識は過去にあるので、
現在〈いま〉に生きることができないのです。

このことをしっかりと胸に刻みましょう。





あなたは思考そのもの



大事なことは、
思考をコントロールしようとしないことです。

というのはあなたは、
思考そのものだからです。

思考するのはあなたなので、
あなたは思考者です。

思考者であるあなたが、
思考をコントロールできると、
私たちは教えられてきたので、
そのように思い込んでいますが、
思考の動きをよく観察すると、
思考者と思考は同一だということがわかります。

つまり、思考者であるあなたは、
思考と別の存在ではないのです。

思考と思考者である、
あなたの性質は同じです。

そして同じ性質のものが、
違う性質のものに変わることはあり得ません。

自分が自分の性質と別だと信じていれば、
性質を変えることもできますが、
自分は即性質なので、
性質が性質を変えようしても、
同じ性質にとどまります。

このように思考者であるあなたと、
思考が同一だということがわかると、
あなたは思考に働きかけることなど、
できないことがわかります。

つまり、思考をコントロールすることはできない、
ことをあなたは理解します。





理解が思考を静める



ですから思考をコントロールしようとするのではなく、
過去のことを思い出す思考の運動が、
無駄だということを理解しましょう。

北の方角へ歩いているときに、
誰かに北には何もないよと言われたら、
あなたは歩みを止めるでしょう?

同じように、過去について考えることが
無駄だということがわかると、
あなたの理解が思考を静めます。

すると頭の中の思考のお喋りは止み、
過去を思い出すというパターンから、
あなたは自由になります。

このように思考が静まることで、
思考パターンから自由になりますが、
あなたが手にするのはそれだけではありません。

思考に囚われなくなったあなたは、
過去に生きていたこれまでとは違い、
現在〈いま〉を生きることのできる、
チケットを手にします。



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