人間性:内面(心)を意図的に磨くことはできない

2020/01/25

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質問

心は磨こうと思えば無限に磨けますか?


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以前似たような質問をいただいて
心について書いた記事があるので
過去の記事も併せてお読みください

過去の記事:人間性の開花:人間性は磨ける?




心を磨こうとする意図はどこから?



心を磨くこうとするとき
その意図はどこから来ますか?

心が汚れていることに気づき
それを取り除きたいと思い(←願望)
あなたは心を磨くことに
専心するわけです

心の汚れに気づいてどうにかしたいと
あなたは考えたわけです

しかし大切なことを見落としています



それは....

心を汚している存在と
磨こうとしている存在は
同一人物だということです

その存在とは思考であり
あなた自身であり自我です

意図、決意、願望は自我から生じるのです

※『自分磨きという虚偽




自我の働きを理解する



心を磨けると言われているものに
瞑想・奉仕・祈り・精神修行がありますが
これらの行為の背後には必ず
自我がいて激しく活動しています

自我の運動があなたの心を汚したのに
心を磨きたいという願望(←自我の運動)を
聞き入れて心を磨こうとしているのです

どこか変ではありませんか?



あなたがどのような方法で
心を磨こうとしているのか
わかりませんがどんな方法でも
磨こうとすればするほど
心は醜くなっていきます

これは紛れもない事実です

利己的な行動しかとれない自我の
望み通りに行動してきた結果が
現在のあなたの醜い心なのです

自我がどんな高尚なことを考えようと
心を醜くすること以外
自我にできることはありません

だから磨こうとすることによって
さらに心は醜くなるという
悲劇が起こるのです




何がいけない?



あなたは最初から間違っているのです

あなたは自分の心が汚れていることに
気づきました

-- ここまではいいでしょう --

心の不純に気づいたあなたは
ちっぽけで利己的な思考でもって
心を磨くことを考えついた
わけですがこれが大きな間違いです



あなたは思考に耳を傾けるのではなく
あなた自身の心の醜さを
鏡に映してしっかり見るべきなのです

内面の醜さに気づいたとき
思考で解決しようとせずに
その醜さにとどまって
ありのままの心の状態を
観察すべきなのです

なぜかというと...

思考に走った時点でもうあなたは
心を観察することはできないし
ありのままに見ることができなければ
醜さという霧が晴れることはないからです






・不純な心をどうすべきか
・心を磨く方法を探そう
・瞑想がいいと聞くのでネットで調べよう
・心がこんなに汚いなんて落ち込むなー
・早く不純物を取り除きたい
・心をキレイにする最善の方法
 手っ取り早い方法を知りたい

このように様々な思考がぐるぐる回り
混乱しているあなたにはもはや
心をありのままに観察することは
できません

偏見や批判を挟まず
観察することはできません

※『主観を落として観察する
 『色眼鏡を外して観察する




どうしたらいい?



心を磨こうとする行為は自我の行為であり
利己的で不純であることに気づくことが
大切です

心を磨くという行為の虚偽を
見ることです

虚偽だとわかれば
心を磨くという行為は自然に止みます



心を磨こうとするかわりに
実際のあなたにとどまって
内面を見つめましょう

見れば瞬時にあなたは変わるし
見なければ変わらないという
本当に単純なことなのです

あなたがまさにこの瞬間の
ありのままの心の状態に
気づいていれば..
意地悪なことを考えている
自分の思考に気づいていれば
心は瞬時に変容します

変容に時間や努力は要りません

※『内面は一瞬で変わる
 『意地悪な自分に気づく




真の美しさと装飾された美しさは違う



殆どの人が事実を凝視するかわりに
実に様々なもので内面を覆い隠します

ありのままの姿を見つめるかわりに
何かになろうとして
外側をきらびやかに装飾します



手入れの行き届いた公園は
たしかに美しいですが
自然の美しさには叶いません

内面の美しさは行儀作法のように
意図的に身につけることは
できません

意図的に身につけたものは
化粧した女性のように
その美しさは人工的です



努力でテストの点数は
上がるかもしれませんが
努力で心は磨けません

この事実に気づきましょう

優しくなろう、心を綺麗にしようと
努力すればするほど自我はぶくぶく太り
以前にも増して醜くなります

自己改善は自我の拡大



心の美しさというのはどれだけ
内面を正直に見つめられるかどうか
自らの暴力性・攻撃性・闘争心
欲望・葛藤・感情をありのままに
鏡に映し出せるかどうかに
かかっています

気づきが人間性を開花するのであって
意志の力ではないのです




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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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