優しさと自己（利己性）は共存しない-孤独で寂しい利己的な私

質問①

本当の優しさなんてあるのでしょうか？

利益を対価とした物しかあり得ない

その利益とは物質だけとは限らず
感情、或いは気持ち etc..

質問②

優しくみえる人が優しいとは限らない
優しい人に見える技術を
持っているだけですよね？
心が優しいのと気遣いができるのは別

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①質問者さんの仰りたいこと
よく分かります

私自身これまで優しさだと
思ってしていたことが
実は優しさでも何でもなくて
愛ある人になるという
自分の目標を叶えるための
単なる利己的な行為だったり
相手にそうして欲しいという
自分の願望の顕われだったり
見返りや道徳心からのもので
あったことに気づいたときには
自らの利己性にゾッとしました

以来、内面の動きを注意深く観察しています

なぜ内面を観察しているのかというと
それは...

鋭利な自己観察の炎を絶やさなければ
利己心が行動を決定することはないので
利己的な行動に至ることはないからです

また気持ちや感情は
巧妙な動きではありますが
生まれる感情を注視すると
感情が心に長く居座り続ける
ことはありません

自分自身を鋭く観察して
刻々と利己心を焼き尽くしながら
生きることで本当の優しさ
というものは現れるのでは
ないでしょうか

※『観察すると自己は消滅する』
　　を併せてお読み下さい

よく利己はよろしくないと言って
真逆の利他に走る人がいて
それを優しさだと
勘違いしている人がいます

奉仕活動に精を出していた
以前の私はまさにそんな人でしたが
自己という中心なくして
他者を優先することはできないので
利他も利己もその中心には
自己が鎮座しているので同根です

つまり...

自分を優先する利己的行為も
他者を優先する利他的行為も
同じ自己の動きであって
優しさなんかではありません

利他的な優しさなんて言いますが
そんなものはないのです

本当の優しさは自己の働きが
静止したときあらわれます

優しさとは自己という中心のない
全体的な行為の中にあるようです

※『全体的な行為とは』を併せて
　　お読み下さい

質問②

質問者さんの仰る通りで、
優しく見える人が優しいとは限りません

殆どの人は役者でなくとも
何かしらの役を演じています

良い人の役、仕事ができる人の役
リア充という役...

優しい自分を演じている人もいます

気遣いはマナーのように訓練して
身につけることができますが
優しさは意図的に身につけることは
できません

※『心は磨けない』を併せて
　お読み下さい

優しさは内面から滲み出るものであり
思考による巧妙な優しさと真の優しさは
丁寧に手入れされた公園と
森林ほどの差があります