冷酷な腐敗した社会に生きる

2020/01/14

関係 気づき 観察 思い込み 条件付け 生きる 利己的な私

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質問

自活、生きていく為に、お金を得る。
その為に人として扱われなくとも働く。

これがまだ後数十年続くことを考えるとゾッとする。
中には自ら命を経つ者もいる。

親は何故子をつくるのでしょうか?
作らない方が良く無いですか?



    =======



私たちは自分たちが生きている世界がいかに残酷かを
本当には理解していないのかもしれません。
だから私たちはあまり深く考えずに子供を作るのでしょう。

世界の残酷さに十分に気づいていないから、
愛する我が子をどのような社会に送り出そうとしているのか
十分に理解していないから容易に子供を産むのでしょう。

そうでなければ優しい子になって欲しいと望みつつ、
貪欲でなければやっていけない社会に
大切な我が子を送り出すという矛盾は生じません。

また子供の将来に多少の不安を感じている人でも、
子供の生きる社会に対する懸念より、
子供が欲しいという〈自分の〉願望が
勝るのではないでしょうか。

どちらにせよ厳しい社会の中に生きる我が子の姿を想像した上で、
子供を作るのかどうか、決める人は少ないようです。




子供を徹底的に条件付けるために、
小・中学校が義務教育というのも頷けます。

従順な人間、社会の役に立つ人間を育成する期間としては
9年は十分な年数でありこの間に子供たちは、
社会が奨励するものや価値観、つまりいい大学へ行き、
いい会社に入り、高収入を得て良い暮らしをする、
というようなことを追い求めるように条件付けられるのです。

人と競うことや人と比べること、
人に負けないものを見つけることや一番になること、
夢や野心や目標をもつことが素晴らしいことだと教えられ、
競争心や野心という名の暴力性や攻撃性が、
子供の中に徐々にそして確実に育まれていきます。




こうして子供の意志や競争心は強くなり、
周りもそれを褒めるし認めるので、
彼らの意志や競争心、野心はますます強化されます。

両親は思いやりのある子になって欲しいという願望を持ちながらも、
それとは真逆の努力や競争心、野心、意志も、
社会に出るにあたって必要だということを理解しているため、
これらも後押しします。

水と油のように交わらないものを、
子供が両方とも持つことを両親は期待しているのです。

彼ら自身が精神的に成熟していないため、
また彼らがそのような生き方しか知らないため、
努力や競争心、野心や意志の恐ろしさを、
子供に教えるかわりにそれを後押しするわけですから、
子供は優しさや思いやりからどんどんかけ離れてゆき、
努力や目標、競争心や野心、意志を育んでいき、
利己的になっていくのは当然の事なのです。

このようにして社会は、
利己的な人で溢れるようになります。




両親は精神的に成熟しないまま子供を産み、
危険な世界に子供送り込んでしまったことに気づく頃には
もう手遅れなのです。

本当は子供をもつ前に深く考えなければいけないわけですが、
子供の将来について深刻に考え始めるのは、
いつも子供を世に送り出したずっと後のようです。

ですからまだ子供のいない夫婦、未婚の方!
後になって後悔しないように、
子供を作る前にきちんと考えましょう。

しっかりと現在の社会のあり方に気づいていましょう。
その上でどうするのか、自分たちで決めればいいのです。

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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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