感情からの自由:不快な感情から自由になるには概念を持たないことが大切である

2019/09/10

イメージ 概念 気づき 観察 思い込み 条件付け 思考 利己的な私

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なぜ人は概念を持っているのか?


怒るのはダメ、嫉妬はダメ、感情を表に出すのもダメ
感情は抑制しろ、ネガティブはダメ、憎むな、
優しくしろ…

このような概念をあなたは持っていませんか?

これらが正しいとか間違っているとか
言いたいのではありません

ただ概念を持っているからといって
ダメだと思っている感情を抱かない
というわけではないよね…?と申し上げたいのです

概念を持っているからといってあなたが
怒りや嫉妬から自由かといったらそうではないはずです

それなのになぜあなたは概念を持つのでしょう?

概念を持つことで怒りや憎しみという感情を
抱かなくてよくなるというなら理解できますが
概念が抱きたくない感情を取り除いて
くれるわけでもないのになぜあなたは
概念を持ち続けるのでしょうか?

自分自身に問うてください

概念を持つのは条件付けられているから


私たちが独自の概念を持つのは
子供の頃からそのように教えられてきたからです

道徳の時間に、両親や先生に、社会に、ドラマや本に
正の感情や負の感情というものがあるということ、
そして負の感情は忌むべきだと教えられたからです

だから【イケナイ】とされる負の感情を抱くと
私たちは反射的にその感情を抑えようとするのです

人は長い間、このように条件付けられてきました

深く条件付けられているために特定の感情を抱くと
いつも同じリアクションをとるのです

※『反応を観察すると感情パターンから自由になる
 『条件付けられている脳・プログラムされている脳

概念が自己観察を妨げる


繰り返しになりますが…
抱いていたくない感情が生まれたときに
咄嗟に心から追い出そうとするのは
その感情を抱くことは良くないことだと
私たちが教えられてきた、つまり
刷り込まれてきたからです

好ましくない感情を抱くことはイケナイとする概念に
囚われた心は抑え込もうとすることに必死なので
感情を見つめることができません

つまり概念が感情を見つめる邪魔になるのです


概念は葛藤をもたらす


私があなたを憎んでいるとします

憎しみを抱くことはイケナイことだと
理解している私は憎しみを抱いている自分に
ひっきりなしにダメ出しをします

「憎しみを早く追い出せ」
「憎しみを抑えろ」
「私はなんて意地悪なんだ」
「僕はなんて大人げないんだ」

なぜダメ出しをするのでしょう?

それは私が概念を持っているからです

概念を持っているから
私は感情と思考の間で葛藤します

概念を持っているがために今感じている気持ちと
思考(ダメ出し)の間で心の闘いが始まります

概念が心に葛藤をもたらすのです

このように概念を持てばあなたは始終
自分にダメ出しをすることになります

そしてあなたは自らのダメ出しに疲労困憊します

自己批判や感情を抑制することに
たくさんのエネルギーを使って疲れ果ててしまいます

あなたには感情を見つめるエネルギーさえ
残されていません

あなたの関心・意識は感情をどうにかしよう!
ということに集中しているので
感情を見つめる暇なんてないのです

このように概念を持っているというだけで
感情を見つめることができなくなるのです

感情を見つめることができなければ
どのように感情が生まれたかを
理解することはできないので
理解できないものは
心に巣食うことになります

人は概念を持っているから
抱きたくない感情をいつまでも
心に持ち続けることになるのです

概念を持たないとどうなる?


しかし概念をもたなかったらどうでしょう?

私は自分にダメ出しするでしょうか?

概念をもたなかったら私は葛藤するでしょうか?

自分の感情を批判したり正当化したりしますか?

答えは「いいえ」です

というのはダメ出しの司令官は思考であり
概念を持たないということは思考する材料がない
ということなので思考は作動しないからです

特定の概念に師事するのは思考です

憎しみを感じているあなたが概念を持たなければ
どうなりますか?

あなたの心をよく観察して答えを見出してください

あなたは憎しみは悪いことだという概念を
持っていないので憎しみを抑制するかわりに
憎しみを見つめることができます

感情にとどまることができます

つまり、概念を持たなければ思考の介入なしに
あなたの心に生まれた気持ちを
観察することができるのです

憎むことはイケナイことだという概念をもたないとき
あなたは感情を抑制したり批判したり
感情と概念の間で揺れ動くことはありません

概念を持たなければ心の戦さは始まらないのです

※『感情にとどまるとは?

まとめ:見つめるだけで感情は消える


概念は私たちをがんじがらめにするだけで
感情から自由にしてはくれません

概念は心に生じた感情を批判したり
抑制するように命令するだけで
私たちを感情から自由にはしてくれません

このこと↑を理解しましたか?

この記事を読むまで気づいていなかったかもしれない
概念を持つことの危険を今は見れていますか?

概念を持ち続けるかぎり私たちは
感情を抑制することに莫大なエネルギーを
使ってしまい当の感情とは向き合えません

しかし…

概念をもたないときにはエネルギーは
無駄に浪費されないので
その強大なエネルギーで感情を見つめて
感情を破壊することができます

観察という炎が感情を燃やし尽くします
こうしてあなたはあらゆる感情から自由になります

もう1度言います

概念が感情を取り除いてくれるのではありません

あなたの全エネルギーを傾けた観察が
感情を取リ除くのです

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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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