喜び、愉快、優しさ、共感、親しみ
これらの言葉を思い浮かべると、どんな気持ちになりますか?
次に.....
怒り、憎しみ、妬み、憂鬱、心配、不安、寂しさ、孤独
これらの言葉を思い浮かべると、どんな気持ちになりますか?
一方はピンクのような暖色系の色を、
他方は灰色や黒のような寒色系の色をイメージしませんか?
片方は緩み、もう片方は収縮するように身体は反応しませんか?
一方は開放的、もう一方は閉鎖的に身体が反応しませんか?
一つは歓迎したいけれど、
もう一つは極力回避したくありませんか?
たとえば寒色系の感情はこんな感じでは? ↓
私たちは言葉にイメージを持っています。
育った環境や文化によって反応する言葉は違いますが、
一般に共通しているのは感情への反応です。
イメージを持っているかぎり、
感情ではなく感情を意味する言葉に反応します。
憎しみで心が一杯になると、
憎しみに対して持っているイメージに反応して
その対処に追われ肝心の憎しみに向き合えません。
「嫌だ」という想いが先に作動し、
生じた憎しみを観察することはできないのです。
「感じたくない感情なんか感じなくていい」
と思うかもしれません。
しかし生じた感情を観察しなければ、
いつまでもその感情から自由にはなれません。
生じた感情を十分に観察し理解することでしか、
感情から自由になることはできません。
生じた感情を観察して理解しないと、
自分自身を理解することはできません。
関連記事:自己理解は自己観察によって生まれる
ですからまずは言葉に対してイメージを
持っていることを認めることです。
そしてイメージを持つかぎり
自己理解はできないと理解することです。
「自己理解なんて必要ない」とあなたは仰るかもしれません。
しかし自分を理解しないことには、
いつも避けたがっている感情から
自由になることはできないのです。
イメージを持っているかぎり、
イメージとしか関われないことを理解しましょう。
そうすると今度言葉で反応しそうになるときに
気付くことができます。
これまでのように無意識に言葉に反応することはありません。
反応しないので生じた感情を
観察することができるようになります。
関連記事:リアクション・反応を観察する
イメージを持つことの危険を見ると、
イメージを持たなくなります。
感情に良い・悪いと、ラベルをつけることがなくなります。
感情だけでなくあらゆる言葉にイメージを持っていないか、
注意するようになります。
言葉だけでなく自分に対するイメージを持つこともなくなります。
そして他者に対するイメージもです。
イメージを持つかぎり誰とも何とも、
自分の抱く感情にも関われないことを理解したあなたは、
一切のイメージを手放します。
こうしてあなたは、事実と直面するようになります。
イメージではなく、目の前の出来事と関わるようになります。
現在〈いま〉と関わることができるようになるのです。
現在〈いま〉と関わるときだけ、
私たちは現在〈いま〉に生きているといえるのです。
関連記事:事実と向き合う・注視する
注視とは現在〈いま〉にとどまること
イメージと関わるとき、私たちは過去に生きています。
なぜならイメージは、過去に基づいているからです。
目の前の相手ではなく、写真の相手と関わるようなものです。
リアルな感情ではなく、言葉の持つイメージと関わるのです。
この事実をしっかり見ましょう。
人生の大半を過去に生きてきたという事実を見ましょう。
これから現在〈いま〉を生きるためにも、
その事実をしっかりと見て、
今を生きることを邪魔しているものを取り払いましょう!
一切のイメージを取り払うのです。
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