言葉のイメージを払拭しリアルな感情に出会う

2019/09/24

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喜び、愉快、優しさ、共感、親しみ

これらの言葉を思い浮かべると、どんな気持ちになりますか?

次に.....

怒り、憎しみ、妬み、憂鬱、心配、不安、寂しさ、孤独

これらの言葉を思い浮かべると、どんな気持ちになりますか?




一方はピンクのような暖色系の色を、
他方は灰色や黒のような寒色系の色をイメージしませんか?

片方は緩み、もう片方は収縮するように身体は反応しませんか?

一方は開放的、もう一方は閉鎖的に身体が反応しませんか?

一つは歓迎したいけれど、
もう一つは極力回避したくありませんか?

たとえば寒色系の感情はこんな感じでは? ↓





私たちは言葉にイメージを持っています。

育った環境や文化によって反応する言葉は違いますが、
一般に共通しているのは感情への反応です。

イメージを持っているかぎり、
感情ではなく感情を意味する言葉に反応します。

憎しみで心が一杯になると、
憎しみに対して持っているイメージに反応して
その対処に追われ肝心の憎しみに向き合えません。

「嫌だ」という想いが先に作動し、
生じた憎しみを観察することはできないのです。




「感じたくない感情なんか感じなくていい」
と思うかもしれません。

しかし生じた感情を観察しなければ、
いつまでもその感情から自由にはなれません。

生じた感情を十分に観察し理解することでしか、
感情から自由になることはできません。

生じた感情を観察して理解しないと、
自分自身を理解することはできません。


関連記事:自己理解は自己観察によって生まれる





ですからまずは言葉に対してイメージを
持っていることを認めることです。

そしてイメージを持つかぎり
自己理解はできないと理解することです。

「自己理解なんて必要ない」とあなたは仰るかもしれません。

しかし自分を理解しないことには、
いつも避けたがっている感情から
自由になることはできないのです。




イメージを持っているかぎり、
イメージとしか関われないことを理解しましょう。

そうすると今度言葉で反応しそうになるときに
気付くことができます。

これまでのように無意識に言葉に反応することはありません。

反応しないので生じた感情を
観察することができるようになります。


関連記事:リアクション・反応を観察する




イメージを持つことの危険を見ると、
イメージを持たなくなります。

感情に良い・悪いと、ラベルをつけることがなくなります。

感情だけでなくあらゆる言葉にイメージを持っていないか、
注意するようになります。

言葉だけでなく自分に対するイメージを持つこともなくなります。

そして他者に対するイメージもです。

イメージを持つかぎり誰とも何とも、
自分の抱く感情にも関われないことを理解したあなたは、
一切のイメージを手放します。




こうしてあなたは、事実と直面するようになります。

イメージではなく、目の前の出来事と関わるようになります。

現在〈いま〉と関わることができるようになるのです。

現在〈いま〉と関わるときだけ、
私たちは現在〈いま〉に生きているといえるのです。


関連記事:事実と向き合う・注視する
     注視とは現在〈いま〉にとどまること




イメージと関わるとき、私たちは過去に生きています。

なぜならイメージは、過去に基づいているからです。

目の前の相手ではなく、写真の相手と関わるようなものです。

リアルな感情ではなく、言葉の持つイメージと関わるのです。




この事実をしっかり見ましょう。

人生の大半を過去に生きてきたという事実を見ましょう。

これから現在〈いま〉を生きるためにも、
その事実をしっかりと見て、
 今を生きることを邪魔しているものを取り払いましょう!

一切のイメージを取り払うのです。


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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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