人生を川にたとえると目標をもって生きるとは
此岸から彼岸へとひたすら泳ぐようなものです
何であれ目標を持つと限られた時間を
いかに能率よく有益に使うかが重要になります
そのため睡眠や食事の時間、家族や友達と過ごす時間を
無駄な時間だと思うようになり無駄をいかに省いて
目標に到達するために頑張る時間を生み出すかが重要になります
このとき心は彼岸〈ゴール〉にあり、今にありません
彼岸に思いを馳せて今いる場所には無関心になります
生の一部分が大事になると、他の部分は軽視されます
川は天候によってコロコロと表情を変えます
激しい流れや緩やかな流れ、
太陽の光で水面を輝かせたかと思うと、
雲や月や星を映し出してみたり、
雨で水量が増したり、
花びらや葉っぱや石ころを運んだり、
時には大きな岩を動かす力をもったり、
温かくなったり冷たくなったりしていて、
一時も同じではありません
人生も一瞬として同じではありません
しかし私たちが目標を持つと彼岸そして彼岸に
達するための手段や技量が重要になってしまって
刻々と変わる川の表情に気づくことができなくなります
何世紀にもわたり人は生きる意味を哲学書や宗教書に
見出そうとしてきましたがそれは水質を調べて
川を理解した気になるのと同じです
生きる意味や意義があるのだとしたらそれは
川そのものの中に、生そのものの中に見出されるものではないでしょうか
彼岸ではなく川の全容を見ることによって
目標(生の一部)ではなく生全体を見ることによって
生の美しさに触れることができるのではないでしょうか
美しさは何千もの明日に在るのではなく
私たちが生きている今この瞬間にあるのではないでしょうか
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