結論に至ってはいけない理由:結論は探究心・関心・情熱を殺す

2019/04/11

エネルギー 情熱 愛 真理 自由 秩序 思考 理解 洞察 事実

t f B! P L




「矛盾なしに生きられるでしょうか?」
と訊かれたらどのように答えますか?

その答えを見出すためには
「イエス」「ノー」という結論に至って
しまうと答えを見出すことはできません




答えや結論をもつと失うもの



結論に達した精神は機敏ではありえないので
答えを見出すエネルギーをもっていません

自分の答えに安心しきっている時というのは
38℃位のお湯に浸かっているときのように
全身が緩み切っていて敏感ではありません

あなたが推理小説を読んでいるときに、
人から結末を聞かされるとたちまち
その小説への関心が薄れませんか?

あなたの好奇心は萎んでしまいませんか?

結末を知ると興味が失せてしまうように
ある事柄についての結論をもつとき
そのことに対する探究心や好奇心
情熱が消え失せてしまいます




開いている精神は「わからない」から始める



矛盾を抱えずに生きられるか一緒に調べよう!

こういう意気込みや熱意が私たちを
答えへと導いてくれます

未知のものを探究する精神は敏感で繊細なので
物事の真偽を掴むことができます

ですから私たちはどんなことにも
開いていなければなりません

オープンでいなければなりません

問いを調べるときには結論にしがみつくのではなく
「わからない」から始めることが大切です

※『わからない」から始める




結論を一掃する



矛盾なしに生きることは可能か? ということについて
過去に考えたことがあったとしても
あなたと私でこれから答えを見出すためには
過去の結論や意見をすべて脇に置かなければなりません

頭の中の知識をそのままにしていては
見出す答えは私たちの知識の色に
染まってしまいます

頭のなかに知識・理想・信念・意見が詰まっていると
新しいものが入るスペースはありません

それは水をいっぱい含んだスポンジと同じで
何も吸収することはできないのです

新しいことを学ぶことはできないのです

知識や結論という過去にしがみついていては
新しいことを発見できません

頭のなかに十分なスペースがあるときのみ
思考を超えた洞察が生まれてこれが
私たちを答えへと導いてくれるんです

※『洞察について
 『ナッシングネス・空っぽと思考




洞察から生まれる行為とは



洞察から生まれる行為は
一つの全体としての流れであり
思考のように断片や混乱、分離を
もたらすことはありません

思考が止んだときに生まれる洞察から生じる行為は
全体的であって利己性に色づけられることはありません

このような行為には、愛や思いやり、優しさがあります

洞察に基づく行為は反対物を伴わないから
誰かの行為と対立することもないので
秩序があり全体的な行為と呼ぶことができます

※『部分的行為は混乱を、全的行為は秩序をもたらす




空っぽであるということ



このような洞察が生まれるためには
自己を構成しているもの~つまり
思考の構築物~を取り除かれなければなりません

私たちは空っぽでなければならないのです

空っぽとは英語でナッシングネス(nothingness)
と言いますがこれを分解すると、
ノット・ア・シング: not a thing となり、
1つの物もない状態』という意味になります。

文字通りに私たちの内部が
一つの物もない状態にあるとき
洞察が私たちを通して働きます

だからこそ私たちは、
知識・記憶・経験・信念・信仰・理想・夢・希望
嫉妬・欲望・憎しみ・恐れ・執着などといった
内部(こころ)にある全てのものを一掃して
何もない状態にしておく必要があるのです

※『空にするとはどういうこと?




洞察が不要なものを一掃する



思考が私たちに与える影響を理解すると
その危険性への瞬時の理解が思考をストップします

こうして思考という雑音は、
必要なとき以外は大人しくすることを学んで
場をわきまえるようになります

このようにして人は思考を超えることができ
思考に左右されない秩序ある行為を
とることができるようになります

自然の法則を裏切ることのない植物のように
私たち人間にも秩序正しい行動はとれるのです

関連記事
思考が静まると物事の本質が見えてくる
思考が理解を妨げ空間が理解をもたらす
結論を手放さなければ今に生きられない
正しい行動のためには自己観察が不可欠である

☆☆

相談を承っております

詳細はこちらをご覧ください
オンライン相談について

このブログを検索

アーカイブ

自己紹介

自分の写真
真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

問い合わせ

名前

メール *

メッセージ *

QooQ