問題解決法を探すことは事実から逃避すること

2019/11/04

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質問

瞑想で悟りを得ると性欲、容姿、グルメ(食)、酒、たばこ
などのつまらない欲望は消えますか?


         =====

質問をもう一度読んでください。

彼の問題は性欲・容姿・グルメ食・酒・タバコに対する
欲望ですがこれらの欲望を解決してくれるかもしれない
瞑想に彼の意識は向いています。

おわかりですか?
よくご覧ください。

これは私たちの多くが、やっていることです。

自分の問題を見つめずに解決法へと思考が飛び、
そこで忙しく動き回っています。


ありのままの自分の姿を注視するかわりに、
瞑想についての情報を入手するのに大忙しです。

つまりありのままの自分から逃避して
問題を解決してくれるであろう瞑想法へと
想いを馳せているのです。

意識が解決策に向いているとき、
欲望をしっかりと見つめることができる?


問題の欲望から離れて、
私たちはいったい何をしているのでしょうか?

・ どの瞑想法が手っ取り早く悟りに到達させてくれるか、
  ありとあらゆる瞑想法をネットで調べて探している。

・ 悟りに達した聖者の本を読んで、
  瞑想するモチベーションを上げている

・ 悟るまでの間、欲望をもつことを自分に許している

本来の悩みは欲望だった


しかし彼は悟りに達したいという欲望を新たに、
生み出してしまったのです。

自分の欲望を見つめるかわりに解決策へと走ったために、
彼は新たな欲望を一ついえ二つ増やしてしまいました。


一つは欲望をなくしたいという欲望、
もう一つは先程もいった悟りに達したいという欲望です。

このように私たちが問題と向き合うことから逃げると、
今度は逃避したものに執着したり依存したりして、
新たに問題を作り出してしまうのです。

問題から離れ解決策を探す


私たちは心を忙しくすることで、
問題解決へ向けて前進していると勘違いしますが
問題と向き合わないことには解決することはできません。

動機・願望のある瞑想は真の瞑想ではない


動機や願望から自由でなければ、悟ることはできません。

動機や願望をもって瞑想しても、悟りに達することはできません。

悟り・欲望にはそれを欲している自己が存在しますが、
悟り・欲望を求めるこの自己が止まない限り、
悟ることも欲望が消えることもないのです。


動機・願望のある瞑想については
過去の記事↓で触れましたので併せてお読みください。

関連記事
願望・思考から自由な瞑想

願望に気づく


性欲、容姿、食、酒、たばこに対するあなたの欲望も、
それをなくしたいという願望も同じ願望だということに、
気づかなければなりません。


このことに気づかなければ、
あなたは瞑想の時と同じように
またもや新しい欲望を生み出してしまいます。

あなたはまた自分の欲望から離れて
欲望から自由になる方法を、書物の中に探し求めてしまいます。

ですから自分自身の欲望をしっかりと見つめましょう。

願望・欲望を見つめる


性欲、容姿、食、酒、たばこに対するあなたの欲望を
調べてみなければなりません。

欲望の構造を理解しなければなりません。

欲望がどのようにして生まれ、
どのようにあなたに作用しているかを理解しなければ、
欲望から自由になることはできません。


欲望の構造について過去の記事で触れています。
     

問題は深く観察されねばならない


大切なのは何が問題を生んだのかを観察することで、
解決策を見つけることではありません。

原因を見つけて取り除けば、問題は解決します。

解決策を探すことは事実からの逃避、ありのままの自分
からの逃避だということを忘れないでください。

ありのままの自分に向き合わずに逃げている限り、
私たちは変わることはなく、抱える問題はこれまでと
同じように存在し続けます。

私たちが問題に深く潜って観察するまで、
問題がなくなることはありません。


関連記事
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真理探究に15年を費やした後あらゆる修行・規律・イデオロギーは不毛であると気づく。以来感覚だけを頼りに思考と感情を刻々と観察しながら自己について学んでいる

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