理想郷ではなく事実を見つめる

質問

世界中の人が思いやりを持ち、優しさに溢れることを望みますが、
それは実現不可能なのも事実。この理想と現実のギャップを、
どのように埋めれば良いですか？


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内面の無秩序に気づく

世界中の人が思いやりを持ち、優しさに溢れることは、
実現不可能だという結論に既に達していながら、
あなたは理想郷を求めています。

ご自分の内部がバラバラだということに、
あなたは気づいておられますか？

ある思考がある方向へと引っぱり、
別の思考が逆方向へとあなたを引っぱっています。

このように内部が分離するのはあなたが自分自身から離れ、
思考の作り出した理想をもつからです。

内部の分離はあなたが事実（自分自身）から離れるときに
生まれることを理解しましょう。

理想をもつから、あなたの内部は分裂し、
部分と部分が摩擦しあって争うのです。

現実と理想のギャップを埋めようとして、葛藤するのです。

事実を直視する

事実ではないものに思いを馳せるのではなく、
事実を直視すれば埋めるべきギャップは存在しません。

事実は私たちの殆どが思いやりや優しさのない、
自己本位な人間だということです。

この事実を直視しないで、
世界中の人が思いやりを持ち優しさに溢れているところを
イメージしても何の益にもならないばかりか、
葛藤という厄介な問題を拵えてしまうことになります。

結論に至るのでも空想にふけるのでもなく、
あなたが現実を直視するなら、、、
思いやりや優しさが欠如した世界の根源が
利己心にあるということを見て取るなら、
その鋭利な観察があなたの言動を変えませんか？

現実をありのままに観察することによって、
あなたの言動がすっかり変わるなら、
あなた以外の人の言動だって瞬時に変わることは可能だし、
思いやりや優しさに溢れた世界も実現不可能ではありません。

徹底的に内部を調べる

大切なことは不完全な思考でアレコレ考えることではなく、
事実を直視すること、自分自身の内面を徹底的に
強烈に観察することです。

鋭利な観察を自分自身に向けることなく、
思考でユートピアを思い描いても、
思いやりや優しさに溢れた世界は実現しません。

でももしあなたが自分自身と徹底的に向き合い、
利己性の萌芽をすべて焼き尽くすなら、
あなたのあらゆる行為に思いやり・優しさが充満します。

そしてあなたができるなら、他の人にもできます。

利己性が猛威を振るうのは、
思いやりや優しさで溢れる社会が実現しないのは、
自分自身にメスを入れることなく、
世界はこういうものだという結論に達している人、
ニヒリストが多いから。

利己性を正当化しひたすら利己的に生きる人が多いから。

近い将来ユートピアが実現すると頑なに信じているだけで、
自分自身が変わる必要性・緊急性を感じていない、
楽観主義者やスピリチュアリストが多いからで、
彼らに共通するのは自分なりの結論をもっていて、
思想や過去の轍にはまっていることです。

変容するのは事実と向き合う人であって、
理想や結論、思想に固執する人ではありません。

利己性を見るか見ないか、ただそれだけ

重要なのは、あなたが思いやりや優しさに溢れた人で
ありたいのかどうなのか！

答えがイエスなら、あなたは徹底的に自分の内部を
観察する必要性を感じるだろうし、
観察を阻むあらゆる結論・理想を手放すでしょう。



自らの内部を強烈に見つめるには、
観察を阻むもの全てを手放さなければなりません。

事実を見ればあなたは瞬時に変わるし、
見なければあなたは変わらない、
ただそれだけのことです。



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