自由に生きる：思考・過去・自己からの自由

自分自身に問うということ

あなたは特定の宗教に属していますか？
信仰心をもっていますか？

永遠の魂というものがあると信じていますか？
神や真我の存在を信じていますか？

精神的・霊的組織や団体に属していますか？

精神的指導者・グル・教祖がいますか？

何かの理念に従って生きていますか？

信念を持っていますか？
イデオロギーを持っていますか？

理想や夢がありますか？
プライドをもっていますか？

何かに or 誰かに執着していますか？
経験や知識に、価値を置いていますか？

自由なくして理解はない

ひとつでもイエスがあれば、
あなたは自由ではありません。

あなたは縛られています。

ですからあなたの見るものや理解は、
限定されており、偏っているので、
物事を曇りなく見ることも
正しく理解することもできません。

何に縛られているのか?

あなたが大切にしているものの正体は何でしょう？

それは全て手に掴むことのできない、
実体のないものではないですか？

理想や信念、夢、自尊心、イデオロギー、経験や知識....

これらは全て私たちの思考が、
重要とみなしてきたものです。

思考はすべて過去のものであり、
過去のフィルターを通して見るかぎり、
物事を正確に見ることはできません。

過去に縛られたままでは..
過去をいつも働かせて物事を判断していては..
現在を過去のものさしで計っているだけであり、
そこには必ずズレが生じます。

現在と過去との間にはズレがあります。
このズレが葛藤や対立を生みます。

現況に最も近い過去の記憶を、
上手く引っ張り出せたとしても、
双方が全く同じということはありません。

過去という知識で現況を把握しようとしても、
現在にきちんと対処することはできないのです。



　　　　

思考からの自由

過去で現在に対処していては、
現在〈いま〉に生きていると言えません。

現在〈いま〉に生きるためには、
心理的な知識や概念を手放して
それから自由でなければなりません。

過去を手放さなければ、あなたは自由ではないのです。

過去とは思考です。

つまり過去からの自由とは思考からの自由です。

知識・経験・理想・夢からの自由....
宗教やイデオロギー、グルからの自由....

怒りや憎しみ、恐れといった、
思考から生まれる感情からの自由....

あなたの中心である「わたし」からの自由

自由の為に私たちがしてきたこと

既存宗教は自己から自由になるために、
断食や苦行など様々な方法で、
自己を否定しました。

肉体を痛めつけることで、
自己は大人しくなり止むと考えました。

また神やグルに自分自身を明け渡すことによって、
自己は止むと信じてきました。

自己犠牲によって自己は止むのだと..

マントラを唱え特定のイメージに集中することで、
思考から自由になれるとも、信じてきました。

しかし外側からの試みが、
内側を変えることは決してできません。

外側からのいかなる抑制も権威も、
中心を、思考を、自己を....
終わらせることはできないのです。

洞察が思考を終わらせる

あなたの中心である、
「わたし」＝自己＝思考を終わらせるためは、
思考がどのような悪さをするのかを、
理解しなければなりません。

本当に理解したとき、洞察が思考を終わらせます。

洞察があなたの中心である「わたし」を、
一掃します。

あなたが40年間、北の方角へ進んできたとします。

このまま北へ進み続けたとしても、
その先には混乱と争い、苦しみの人生しかない、
と理解しても、北へ歩み続けますか？

40年間思考を頼りに歩んできたあなたが、
思考は苦しみや悲しみ、対立や分離の、
原因だということを理解すると、
あなたの思考は止まります。

以前のように思考に基づいて行動することは
なくなります。

これまでのようにあなたが、
思考の奴隷になることはありません。

当たり前だと思ってきた自分の生き方を、
あなたは初めて問い始めます。

瞬間瞬間に生きることが瞑想

瞬間瞬間に現在に出会うことが瞑想です。

仕事や勉強、会話など、思考は役に立つときのみ用い、
それ以外は思考を手放します。

このように多くの時間、思考から自由なとき、
あなたは現在を本当に生きることができます。

心理的知識の危険を理解したあなたは、
自己イメージや他者のイメージを持ちません。

なぜならイメージが観察を邪魔することを、
理解したからです。

生きているものは常に変化していることがわかるので、
あなたは瞬間瞬間の自他の感情に敏感です。

あなたは何も携えず、「いま」と出合います。

あらゆるものから自由なときに初めて、
脳は鋭敏に活発になります。

脳はなんにも頼ることができないので、
自分自身を鋭く研ぎすまそうとします。

この鋭敏さによって、
私たちは現在〈いま〉を理解するのです。



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